それは、幻想郷と人間界が隔てられるより 遥か以前の物語。 死に呪われた家系と、 剣を持って守護し続けてきた家系。 その長い歴史は、一人の老人の過去を持って、 緩やかに滅びへと向かっていく。 死に誘う桜は美しく咲き誇り、 少女はその姿を穏やかな微笑で見上げ。 見守るのは、半霊の剣士と隙間妖怪。 そして、死したはずの老人と。 幻想となるは桜か少女か、それとも──── 生前の幽々子のお話です。 文庫 228p 厚み 1.3cm