「JASSというバンドを覚えておられますか?」
一本の電話から、そのインタビューは始まった。熱く、蒼く燃えた三人の若者たちの、たった二年間の記憶。『私』はそれを探し求めている。若きジャズドラマーが、壮年の名PAが、日本のジャズシーンの先頭を走り続けるピアニストが、そしてファンたちが語る『彼ら』の記憶。それは過ぎ去った情熱の軌跡をくっきりと描き出していく―――
『ブルージャイアント』に登場する名脇役たち。彼らの視点からJASSの活躍を見つめなおした時、新たなJASSの姿と、彼らに人生を変えられた人々の姿が浮かび上がってくる。それぞれの『蒼い時間』に迫るインタビュー集。