SD、洋花洋の短歌集です。 80首収録/42p/B6 ノンブルがないのは仕様です。サンプルは飛び飛びです。 ※サンプル11首 教師ってやつが威張れる時代そのフィナーレの目撃者おれたち 腕っぷしのつよさで流れ着く島がありそのどれもしょーもないのだ 先輩 はじめて呼ばれた称号に案の定天に昇っていたな 似合わなさ、というかわいさバスケットマンの線香花火の猫背 やさしさは当然じゃない テーピングしてやるときにそれを忘れる ありふれた被写体として雑踏のネオンにきれぎれ照らされる雨後 唐突に参上してきて雑な見得切ったときの録画まだ生きてる 漢字がだいぶ危うくなったエアメールかろうじておれの名前は正しい 健全な年月の横へ座るとき俺から風に泳いだ埃 背を曲げる必要がないキッチンで律儀に守られている猫の手 まるで映画のなかにいたよう後年にきっとそう振り返るの俺は