エモクロアTRPG用シナリオ『掛川蹴球妖怪行』 　弱小サッカー部である下掛川高校の部員達は大会を前に苦悩していた。監督である『茂 草武一（もぐさ ぶいち）』が体調を壊しと突然入院することになったからだ。 監督は誰よりも遅くまで残り、部員一人一人の事を気にかけ、誰よりも熱く部員達を導い ていたのだが……持病の痔が悪化して直前になり離脱したのである。運ばれていく担架の 上で部員達に語った。 「一度でいい、この学校のサッカー部が夏の大会を勝ち抜くのを見たいんだ」 監督の言葉に応えたい！　けれども自分達の実力は誰もが理解している。 　誰かが呟く。 「俺、妖怪が見えるんだ」 　誰かが頷く。 「俺も仲良くしている」 　しばらくの沈黙のうちに顔をあげた皆の表情は決意に満ちていた。 「本当はダメかも知れないけれど、監督の為に妖怪の力を借りて大会にでよう！」 　下掛川高校サッカー部の創立以来、最高の団結力で迎える大会が始まろうとしていた。 第一回掛川TRPGシナリオコンテストに投稿した作品です。 妖〇ウォッチとイナ〇マ〇レブンを足して２で割ったところをめざしました、妖怪と楽しくサッカーを遊ぶシナリオになっています。 前後編で県大会編、世界大会編で完結となっております。 各シナリオPDF、各シナリオで使える立ち絵データ、セッションに使えるココフォリア用の試合会場ZIPデータと、 2023.07.16に静岡県TRPGシナリオ即売会『掛川シ場』にて販売していた書籍版の物理本がラインアップされております。 遊び方に合わせて購買のほうよろしくお願いします。 本作品に同梱されている立ち絵データにつきましては、セッション用としてイラストレーター様から利用許可を頂いております。自作発言や転載、転用等は固く禁止させていただきます。