赤ちゃんのそばで眠る猫をイメージした作品。のんびりとマイペースに生きながらも本能的に守る対象を理解していると思わせる行動が愛らしい猫。 丸まって眠る猫の、形がよくわからなくなってしまっている（いわゆる溶けている）状態を造形で表現しました。 ――――――――――――――― 【個展のテーマ】 「あなたは生まれ変わったらなにになりたいですか？」 多くの日本人が一度は考えたことがあるかもしれない「生まれ変わったら」。 もう一度人間に生まれ変わりたい、猫になってのんびり暮らしたい、鳥になって大空を飛びたい。 仏教には輪廻転生という考え方があります。これは仏教ならではの考え方で、例えばキリスト教だと人生は一度きりという考えが主だそう。 さて、そんな私は何に生まれ変わりたいかというと、大きな木になるのが最終的な目標です。 何百年もかけて大きな木になり、生き物や世界の行く末を見守ったり、時には生き物たちが私の茂った木の葉の下で雨宿りをしたり、枝の上で星を見たり、私の枝で暖をとったり。 建材として使ってもらってもよいですし、残った切株には旅人が腰を掛けて休んでくれたらいいなぁなんて思います。 しかし、この世もあの世もそうそううまくいかないのが世の常。 私が大きな木に生まれ変わるまで、何回も何十回も転生を繰り返すかもしれませんし、同じものに再度生まれ変わるかもしれません。 TAGが生み出す世界で廻る、生き物の命を感じていただけたらなと思います。