壱師の花紅 四季の宴・春編《櫻爾の春渡り》
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【あらすじ】 幽(かそけ)き〝春(あなた)〟を想うことの、それはいかに、しあわせなことだろうか。 ここは、東京の新宿の裏通りにある、知る人ぞ知る名旅館『彼岸屋』。 春祭りが近く行われるということもあって、旅館は賑わいを見せていた。そんな中、一人浮かない顔をするのは、当旅館の若き主人・彼岸鳴だ。 彼の浮かない顔の理由、それは『彼岸屋』の裏の顔である『神宿』に、未だ春の神が来訪していないのが原因だった。 なんとしても春祭りの行われる月末までにお越し頂かなくては。 鳴は焦る気持ちを隠せず、ただ待つしかできない自分を情けなく思っていた。 すると春の神が来訪したとの吉報が鳴に届いて……? これは——二つの「ハル」の物語。 ページ数▶︎121 カクヨムにて公開しています。