訳者あとがき選集(サインなし)
- 支払いから発送までの日数:7日以内物販商品(自宅から発送)¥ 1,540

この本では、わたしが文芸翻訳の仕事をはじめてから現在までに書いた「訳者あとがき」のうち、計二十一作品のものを選び、刊行順に並べた。選出にあたっては、ひとりの作家について一作品を原則とし、ジャンルや作品のタイプがなるべく異なるものを集めることを心がけた。それぞれのあとがきの末尾には、その作品や作者にまつわる後日談やちょっとした裏話などを追記している。 それぞれが独立した内容なので、順番に読む必要はないが、時代順にながめていくと、文芸翻訳者の仕事や日常、さらには、ひょっとしたらこの四半世紀の翻訳出版の歴史の一端が見えてくるかもしれない。 【目次】 はじめに 『デッドエンド』(マイクル・レドウィッジ、ハヤカワ文庫、2000年2月) 『飛蝗の農場』(ジェレミー・ドロンフィールド、創元推理文庫、2002年3月) 『ボーイ・スティル・ミッシング』(ジョン・サールズ、アーティストハウス、2003年1月) 『天使と悪魔』(ダン・ブラウン、角川書店、2003年10月) 『父さんが言いたかったこと』(ロナルド・アンソニー、新潮社、2004年2月) 『さよなら、コンスタンス』(レイ・ブラッドベリ、文藝春秋、2005年9月) 『ダ・ヴィンチのひみつをさぐれ!』(トーマス・ブレツィナ、熊谷淳子共訳、朝日出版社、2006年5月) 『SIX‐WORDS たった6語の物語』(スミス・マガジン編、ディスカヴァー、2010年11月) 『夜の真義を』(マイケル・コックス、文藝春秋、2011年3月) 『レーン最後の事件』(エラリー・クイーン、角川文庫、2011年9月) 『解錠師』(スティーヴ・ハミルトン、ハヤカワ・ミステリ、2011年12月) 『シートン動物記 オオカミ王ロボほか』(シートン、角川つばさ文庫、2012年12月) 『世界文学大図鑑』(ジェイムズ・キャントンほか、三省堂、2017年5月) 『ダイアローグ』(ロバート・マッキー、フィルムアート社、2017年10月) 『大統領失踪』(ビル・クリントン&ジェイムズ・パタースン、久野郁子共訳、早川書房、2018年12月) 『おやすみの歌が消えて』(リアノン・ネイヴィン、集英社、2019年1月) 『クリスマス・キャロル』(ディケンズ、角川文庫、2020年11月) 『天使と嘘』(マイケル・ロボサム、ハヤカワ文庫、2021年6月) 『ロンドン・アイの謎』(シヴォーン・ダウド、東京創元社、2022年7月) 『オリンピア』(デニス・ボック、北烏山編集室、2023年12月) 『老人と海』(ヘミングウェイ、角川文庫、2024年1月) あとがきのあとがき 【著者プロフィール】 越前敏弥(えちぜん・としや) 文芸翻訳者。1961年生まれ。1998年から文芸翻訳の仕事をはじめて四半世紀を超え、訳書は100冊を超える。最初の長編訳書は『惜別の賦』(ロバート・ゴダード、創元推理文庫)、最近の訳書は『ターングラス』(ガレス・ルービン、早川書房)、『アウシュヴィッツの父と息子に』(ジェレミー・ドロンフィールド、河出書房新社)など。著書に『翻訳百景』(角川新書)、『文芸翻訳教室』(研究社)、『いっしょに翻訳してみない?』(河出書房新社)、『名作ミステリで学ぶ英文読解』(ハヤカワ新書)、『日本人なら必ず誤訳する英文・決定版』(ディスカヴァー)など。