
本同人誌は『なぜナイチンゲールはクリミア戦争で活躍できたのか?』と題して、「近代看護教育の母」たる歴史上の人物フロレンス・ナイチンゲールが、活躍できた要因を解説する本です。 藤田和日郎先生の『黒博物館 ゴーストアンドレディ』でフローが最初に就業した「淑女病院」での全業務の詳細を扱います。作中の描写は「史実」に基づくものでした。 ■概要 1. 淑女病院総監として行った業務分類・考察 2. 実務未経験でなぜ総監職で活躍できたの? その裏にある家政マネジメント経験も考察 3. 実務家ナイチンゲールが多用する「ビジネス」 4. 1999年の未来について触れたナイチンゲールのコラム翻訳+導入 ■お届けしたい方たち 1. いつも新刊を買ってくださる皆様 2. ヴィクトリア朝の家政に興味がある 3. 『黒博物館 ゴーストアンドレディ』、劇団四季『ゴースト&レディ』が好き 4. FGOのナイチンゲールが好き 5. 看護職経験があり、ナイチンゲールを知っている 6. 史実ナイチンゲールが好き ■詳細 ナイチンゲールは従軍直前まで、「淑女病院」で病院を経営する仕事をしていました。上流階級で実務未経験である彼女が初めての職場でどのような業務をしていたのかを説明します。 そしてなぜ彼女は「淑女病院でも活躍できたのか」について、当時のレディたちが求められたスキル「家政マネジメント」の観点でも考察を行います。これは、これまでの英国メイド研究で、家事使用人の仕事を定義した「家政マニュアル」を翻訳・研究した経験を反映しています。 そのようなナイチンゲールの業務を扱いつつ、彼女が手紙の中でよく使った英単語「ビジネス」をキーワードに、実務家としてのナイチンゲール像をお伝えします。史実の彼女はバーサーカーでもなく、倉庫を斧で襲撃したりしません。 最後に、実務家としてのナイチンゲールの別側面として「神の法則」をその価値観の基盤としていた点に触れます。彼女は日食を見て、それが次に来るのは1999年であるとの「法則による予言」についてふれ、その時、世界がどうなっているかを論じました。