箱根から戻り、ぼんやりと過ごしていた関口の元へ鳥口から仕事の依頼が入る。
十年前の映画が復刻するため、作品に纏わる噂を基にした記事を書いてほしいという。
依頼された作品は学生時代に京極堂や榎木津と観たものだった。
その日以来、突然明晰夢を見るようになる。
夢の内容は学生時代のものだが、少しだけ自分の記憶とは違っていた。
眠るたびに何度も学生時代の夢を見るようになり、その夢は徐々に体を蝕んでいく。
自分にとって都合の良い夢に友人を登場させていることへ罪悪感を覚え
京極堂とは顔を合わせづらくなる。
閉じ込めた過去を少しずつ取り戻す話。