
太平洋に面した半島の根元、そこに海を見渡す水族館が建っている。『わたし』は水族館に勤める崇と同棲生活をしている図書館員。他人とはちょっと違った力を持っている。地元の漁村育ちの彼女は目に見えないものを音や気配で感じてしまうのだった。それは悩ましい反面 、自分以外の存在を受信する方法でもあった。崇との生活のなか、村の言い伝えや本のこと、様々な見識が飛び交い彼女の生活は現実と過去と文字と海の世界を揺蕩う。吶々とした語りが日常の疲れを解き現実が輪郭を緩めた先に導く。あなたにもいつもと違う世界が見えるか知れない。彼女は一体どこからきて どこへゆくのか。恋愛小説。 A6 無線綴じ 表紙クリアPP / 174ページ (本文170ページ) この商品はpixivFACTORYの同人誌印刷サービス( https://factory.pixiv.net/books )で印刷・製本されます。
