


この本は、あらゆる反重力の学習者たちのために書かれました。1年ほど反重力を習った人たちが使ってもかまわないし、程度の高い人なら、短期間に習熟してしまうことでしょう。そして技巧上の困難に際して、腰や脳の硬直をもはや感じないでしょう。 (中略) 5作品をとおして読むと1時間かかります。全作品を完全にマスターしたあとは、毎日数回、5作品が反復されれば、さまざまな困難は、まるで魔法にでもかけられたかのように、失せてしまうことでしょう。そして、すぐれた反重力体の秘伝である、あの、美しい、明確で、清潔な、地球をちりばめたような効果が得られるでしょう。 ――「巻頭言:600000000の練習帖によるヴィルトゥオーゾ・アンチグラヴィティスト」より 全五編を収録したSFアンソロジー [A5判・上下2段組・110ページ]
収録作紹介
■ 藤井佯「絶滅の天使召喚マニュアル」 このマニュアルに沿って、絶滅の天使を召喚してください。誰にでも簡単に、そして即座に可能です。 ■ 赤草露瀬「想起、あるいは僕の誕生」 健忘改善薬ドワスットを服用していた“僕”は、ある夏の一瞬を思い出した。煌めく少女の面影を追い、“僕”は夏の記憶を探索していく。 ■ 庭幸千「私たちの世界を解体する塵よりも軽い何か」 病理医である”私”は、ある日の仕事中に肺組織の標本からダニを見つける。だが、この小さな虫の死骸には、人類の全てを冒涜するような恐ろしい秘密が隠されていた。 ■ 巨大健造「巨大健造とアドベンチャー・タイムの冒険の時間」 アニメ『アドベンチャー・タイム』の終了後、あるいは作中と地続きの超遠未来、常磐線柏駅前の巨大健造はある奇矯な老人に傅き……アドベンチャー・タイムの感想文みたいな擬私小説 ■ xcloche「ひらいて、とじるまで」 地磁気が弱まった地球のモンゴル北西部で観測された奇妙なオーロラの発光パターン。人類はそこに何を見るのか。
書誌情報
圏外通信 2026 著者 赤草露瀬/藤井佯/庭幸千/巨大健造/xcloche 表紙 巨大健造 編集 赤草露瀬 発行所 反-重力連盟 発行者 空舟千帆・巨大健造 印刷所 ちょ古っ都製本工房 e-mail 139822km@gmail.com Twitter @AntiG_Agency


