毒素擬人化小説《ウミヘビのスープ》
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これは怪物を産む寄生菌に抗う医師と、殺すことしか知らない人外の物語 西暦二三二〇年。 世界は人間へ寄生する真菌『珊瑚』による感染症――通称『珊瑚症』に蝕まれていた。 珊瑚症は感染が進行すると宿主の身体は『珊瑚』に支配されていき、末期であるステージ5に至った感染者は、人を襲う怪物へと変貌してしまう。 生物災害を発生さてしまう不治の病、それが珊瑚症であった。 感染病棟に勤める医師モーズは、そんな患者たちを前にしてもなお「彼らには人としての意識が残っているはずだ」と信じ続けていた。 そんなある夜、末期患者の一人が暴走し、病棟が生物災害現場と化す。 混乱の中で現れたのは、災害鎮圧を専門とする戦闘員──《ウミヘビ》と呼ばれる、体内に毒を宿す人外たちだった。 その事件をきっかけにウミヘビと関わったモーズは、紆余曲折あり彼らが所属している珊瑚症研究に特化した機密組織、《オフィウクス・ラボ》へ入所することとなる。 目的はただ一つ、末期感染者となり行方不明となった昔馴染みを救うため。 だが初任務として同行した災害現場で、モーズは怪物と化した少女と対峙し──殺処分するしかできない、厳しい現実を突きつけられる。 正気を失った感染者を救う手立てなど、本当に実現できるのか。 医師としての信念と現実の狭間で、モーズはなお抗い続ける。 人と怪物の境界を問う、バイオSF医療アクション。 本文114頁 A5 二段
