





ニヒリズムの微光の下で(志津史比古 著) (2026年5月4日発行、A5版(PDF)、108ページ) 【!!!注意!!!】 こちらは「PDF版」です。 体裁は、冊子版と同じく、A5版・縦書き・二段組となります。 * 3つ論考を収録。アニメ論、サブカルチャー論、現代社会論。 ・ニヒリズムの微光の下で ・われらの同時代人アシタカ ・運命の読解――『輪るピングドラム』論 どこにもぶつけられない不全感は、自分を殺す衝動になる。無差別に周囲の人間を傷つける衝動になる。そして、「みんな死んでしまえ」という呪いがこの世界に巻き散らされる。 無害であったはずの人間が、見ず知らずの他人から加えられた暴力によって、彼自身もまた暴力を奮う「悪霊」に変身してしまう。暴力の理不尽さによって、生の無意味さに直面し、怒りや憎しみを掻き立てられる「怪物」になってしまう。 自分の感情をもはやコントロールできず、周囲に向かって絶えず自身の怒りを発散しているような攻撃的な人間が、それでも周囲の人たちと多少はマシなコミュニケーションを取れるようになるためにはどうすればいいのか。 暗闇の中に差し込む一筋の光を求めるという類の模索ではなく、安易に差し込む光をむしろ拒絶し、暗闇の中に留まって、その暗闇が発する「微光」のうちに希望を見出そうという試み。 この目的のためには、しばしばサブカルチャーが提供するような、ありふれた「救済」や「解決」を括弧に入れる必要がある。 作品の基調に見出される「暗さ」のうちに留まり続けて、作品が最後に提示する「解決」の明るさを和らげること。 暗闇によってもたらされる薄ぼんやりとした希望こそが、潜在的なままに留まっている「別の解決」を考えるための手がかりを与えてくれるはずだ。





