
「どうか、私を傍に置いてください」 北部解放戦争の終結。 シルクの離反という決断により戦局は大きく傾き、アルテ族を中心とした反乱軍はついに北部を制圧した。解放軍の中で内政に奔走するシルク。そんな彼の前に、故郷に残してきたはずの妹・マリアが姿を現す。 兄の背を追い、星神教会の修道士として厳しい修行を積んできた彼女は、戦地に立つ覚悟を胸に軍へ加わることを直訴する。しかし、たった一人の家族を危険に晒すことを、シルクが許すはずもなかった。 決して折れることのない華のような彼女の強固な意志と、凄惨な戦場に降り注ぐ「奇跡」が、すれ違う兄妹の運命を動かしていく。 一方、全てを失い復讐に燃える旧北部軍司令官・オットマーの元には、不気味な朱い瞳を持つ謎の少年が忍び寄っていた。 歴史の闇に潜む「魔」の足音が、確実に彼らへと迫る――。
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