長編小説【硝子の龍の見る夢】ASFシリーズ5
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風が消え、音が絶え、人々の記憶さえも薄れていく天空の硝子都市、セレファル・グラース。かつて虹色の光と旋律に満ちていたその都で、ただひとり残された調律士アマリエは、眠り続ける硝子の龍ヴェルニルの夢を聴き取り、消えゆく記憶を夢記譜石へ刻み続けていた。 けれど、記憶をひとつ刻むたび、石には新たなひびが走る。すべてを救うことはできない。それでもアマリエは、忘れられていく誰かの笑顔、歌、ぬくもりを、たったひとつでも未来へ渡そうとする。 夢とは、失われたものが最後に帰る場所なのか。記録することは、終わらせることなのか。それとも、もう一度風を呼び戻す祈りなのか。 半透明の龍が見る最後の夢と、孤独な調律士の愛が響き合う、静謐で美しいスピリチュアルファンタジー。読み終えたとき、あなたの心にも、止まっていた風がそっと吹きはじめるかもしれません。
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