今宵、あの藤の下にて君を待つ。
- 300 JPY
【仕様】 サイズ……文庫本 ページ数…76ページ 作者 ……月音 表紙 ……青造花様 【その他】 小説投稿サイトにて掲載したものを書籍用に修正したものになります。 【発送】 あんしんBOOTHパック、ネコポスでの発送。
季節を問わず花を咲かせるこの藤には、緋の目をした悲しい鬼が棲んでいる。
唐棣(はねず)の家に植えられた一本の藤。その下には緋(あけ)色の目をした鬼が棲んでいると言う。 唐棣の一人娘、薄紅の前にだけ現れる鬼。藤の香に誘われてよみがえる、薄紅の知らない記憶の断片。薄紅に持ち上がった縁談話と、鬼に対する確かな恋慕。 やがて記憶は藤の香に引き戻され、薄紅は鬼が誰なのかを知る。 あやかしと人間の娘が織りなす、儚く切ない恋物語。