

○プレイ時間…3~5時間 ○想定プレイヤー数…4人ほど ○推奨技能…[聞き耳]、[歴史] ○準推奨技能…[図書館]、[心理学] “私、■■■■は今や立派な殺人鬼であります。ついに人の身から悪鬼へと転じたわたしは世を儚み現世に見切りを付けた次第でしたが、気が付けば荒涼たる一面錆色の地獄の底におりました。これはその回顧録、或る地獄巡りの記憶にございます──────” □ロストの可能性あり、新規探索者推奨 □死亡済みの探索者の参加可(ただし、正気度が残っていること) 内容…シナリオ本編(PDF,Word)、各画像 17ページ、30,000文字強 以下、ネタバレ注意------------------------------------------- 時は大正。Y県S市の小さな医院で町人から親しまれていた町医者の巳木晃耶は、その胸中に仄暗く後ろめたい願望──────殺人への興味を隠していた。それが許されざる欲求であると十分に理解していた巳木はその感情を押し殺す日々を送っていたが、大正十二年九月一日。関東一帯を襲った、後に関東大震災と呼ばれる未曽有の災害はS市にも多大な被害をもたらした。幸いにも巳木は直接的な被害を免れたが、混乱は町人につかの間の狂気を蔓延させた。つまり、朝鮮人への謂われのない流言飛語である。民間人や、一部の警察さえもが加わって各地で起こる暴動・混乱に際して、 「自らの嗜好は人としての道を踏み外したものと自覚していたが、周りが皆狂ってしまったのであれば、もはや狂気は狂気たり得ないだろう」 と初めての凶行に及ぶことを決意。地元の自警団に合流し、合わせて十余人への暴行・殺害行為に積極的に加わった。事件後、他の町人と共に逮捕された巳木は 「事件は自分の主導・扇動によるものである」 と書き残して自殺、事件にその名を遺したまま彼の物語は終わる──────はずであった。 朱誅処、あるいは朱誅朱誅処と呼ばれる地獄は、大いなるクトゥルフ独自の夢の世界、ゾス星のドリームランドである。死の淵に立つ人間の精神を拐かしては不毛の大地に監禁し、異界での死亡を迎えることでその人間の精神力を奪うためのこの場所に降り立った巳木は、何の因果か同じく異界に囚われていた事件の被害者の一人である精神科医の周ミカシをもう一度殺し、その死体が変化した一冊の本──────現実世界においてミカシの死後、その生前の手記を元に編集・出版された『癲記(てんき)』と題された伝記を手にした。 永遠に肉体の時間が止まったままであることをはじめ現実世界とは時の流れが異なるこの異界で、巳木は自身の肉体が食屍鬼に近づくほど長い年月を地獄の脅威から逃れつつ、時に流れ着いた者を時には気の赴くままに殺し、または地獄の餌食となるのを見殺しながら生き永らえて来た。しかし、長年を掛けて擦り減らされていった精神はついに限界を迎え発狂、それまでの記憶を失うこととなった。朱誅処に落ちた探索者たちは、何も無い地獄にあって唯一の手掛かりから自身が周ミカシであると思い込んだ状態の巳木と出会う。 ■登場する神話生物…レンの蜘蛛、トート神、大いなるクトゥルフ ■マレウス・モンストロルムの描写に対して、独自の解釈を行っている部分があります。

