ナンシー・ドルーと象牙のお守り (キャロリン・キーン、 ヒラヤマ探偵文庫18)
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アメリカで長年人気の少女探偵「ナンシー・ドルー」シリーズの一冊である。 一九三〇年に「古時計の秘密」が発表されて以来、複数作家が参加するハウスネームのキャロリン・キーン名義 で、一九七九年までに五六作品が発表された。その後権利が別の出版社に買い取られ、さらに作品は書き続けられ ている。日本では多くの作品が児童書ジュヴナイルとして翻訳発行されたが、全訳は創元推理文庫が「古時計の秘 密」(渡辺庸子訳、二〇〇七)など八冊が刊行されたのみに留まった。 本作品はジュヴナイルとして、 「象牙のお守り」(淡路瑛一、保育社、一九五八) 「白い顔黒い手」(野長瀬正夫、金の星社、一九六五) の二冊の邦訳があるが、このうち前者の淡路瑛一が、推理小説作家都筑道夫の別名義だった。 原作の発表は一九三六年であり、十三番目の作品である。今回に使用したテキストは、Carolyn Keene The Nancy Drew Mystery Stories, The Hidden Staircase, The Mystery of the Ivory Charm, Armada, 1959のペーパーバッ ク版である。その後本書は一九七四年に時代に合わせて改稿されたが、都筑道夫が「象牙のお守り」を翻案したときは、旧版の時代である。 この作品中で言及されるインド政府や当局は、まだイギリス領インド帝国の時代で、本書にははっきり書かれていないものの、当時存在した藩王国であると考えられる記述は、理解しやすいようにそのように訳した。
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