













東の干潟に存在する無数の三角錐や、それを見守るようにして配置された二十三の鳥居、それらを見下ろし南中をつづける瓜のような太陽は、いったい誰のために用意された墓標であったか。(「東の干潟」より抜粋) 詩22編を収録。 A5判、本文64ページ。 2022年11月20日発行。 目次 Ⅰ 東の干潟/水平線/夏の回廊/ガラス瓶/梅雨/ラナンキュラス/遠景/非春の季節 Ⅱ 夏・幽霊・深海魚/杖と蝉/鉄塔の足/幕/椅子/海峡より/草原に、肋骨を Ⅲ マグノリア/春の夜 Ⅳ 鉄塔/岬の観測所/西の高原 Ⅴ 岬/地図 東の干潟(抄) 東の干潟に存在する無数の三角錐や、それを見守るようにして配置された二十三の鳥居、それらを見下ろし南中をつづける瓜のような太陽は、いったい誰のために用意された墓標であったか。その答えを見つけることができぬまま、私は十七度目の春の夜を迎え、いつしか真昼の月の幻覚を見るに至った。真昼の月と真昼の太陽を見分けることができなくなったのは、果たしていつのことだったろうか。あの日、東の干潟に甲殻類の骨片を集めた白い雨は、私の住む街にも降りそそぎ、庭の隅に咲く彼岸花を血の通わぬ銀細工に変えてしまった。 ※本体価格に加えて、送料370円がかかります。あんしんboothパックでの発送ですので、注文者の住所・氏名が河上に公開されることはありません。













