AIエージェント開発基盤 - Azure AI Foundry - (紙+電子版)
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ChatGPTから始まった生成AIブームは、エンタープライズにおいては社内ChatGPTや社内RAG構築の段階を脱し、業務を効率化するためのAIエージェントを構築する段階へと至りつつあります。Azure AI Foundryはエージェント開発時代に適合した、エンタープライズレベルのAI運用、モデルビルディング、AIエージェント開発のための統合プラットフォームです。Azure AI Foundryによって開発者は、OpenAIモデルを筆頭に多数のAIモデルを使用量課金で使用でき、簡単にAIエージェントを構築でき、さらにAIエージェントを評価し継続的に運用していく補助機能を利用できます。本書ではAzure AI Foundryが備える開発者支援のための仕組みを個別に解説し、Azure上でエージェント開発を円滑に行うための基礎知識を提供します。
1章 生成AIからAIエージェントへ
本章は、生成AIの普及を起点に、プロンプト型アシスタントからAIエージェントへの進化を概観します。核となる自律性・ツール利用・長期記憶を土台に、単発の応答にとどまるチャット型AIを、目標達成に向けて自律的に動くシステムへ発展させる要点を示します。設計の軸(フロー型/自律型 × シングル/マルチ)を整理し、マルチエージェントの代表パターン、さらにA2Aなど相互運用の動向にも触れます。あわせて、企業導入で要となるセキュリティ、観測可能性、ガバナンスの論点を簡単に紹介します。
2章 Azure AI Foundryの概要
前章で振り返ったAIエージェントの設計思想や導入課題を踏まえ、本章ではそれらの課題に対処するためのエンタープライズ向けAIプラットフォームであるAzure AI Foundryを紹介します。Azure AI Foundryがどのようなコンセプトで開発され、どういった機能を備えているかの理解を通して、次章以降で実際にAzure AI Foundryを使っていくための前準備をします。
3章 セットアップ
本章では、Azure AI Foundryを利用するための環境をセットアップする手順について説明します。 AI Foundryは、Azure上で生成AIアプリケーションやエージェントを開発・運用するための統合プラットフォームであり、適切なリソース構成とアクセス制御が動作の前提となります。そのため、環境構築の流れを体系的に理解することが重要です。 章の前半では、まずAzure全体におけるリソース階層構造を整理し、アカウントとサブスクリプションの位置づけを確認します。 そのうえで、Azure Portalを使用してAI Foundryのリソースを作成し、ネットワーク設定・マネージドID・アクセス権限(RBAC)の構成方法を順に解説します。 後半では、作成したリソースからAzure AI Foundryポータルへアクセスし、実際にモデルをデプロイしてプレイグラウンドで動作を確認します。 これにより、AI Foundry環境の基本的なセットアップからモデル利用までの一連の流れを習得できます。
4章 Azure AI Foundryモデルの概要
本章では、Azure AI Foundryモデルとそのモデルカタログ機能について解説します。Azure AI Foundryモデルはモデルカタログに収録されている事前学習済みの多様なモデル群です。本章では、Azure AI Foundryモデルの概要、提供形態、インフラストラクチャの違いによる分類について詳しく説明した上で、モデルカタログを使用して実際にモデルを利用する方法について解説します。
5章 Azure AI Foundry Agent Service
本章では、Azure AI Foundry Agent Serviceの仕組みと活用方法について解説します。 Azure AI Foundry Agent Serviceは、AIエージェントの開発から運用までを一貫して支援するマネージドサービスです。 モデルの選択やツールとの連携、実行フローのオーケストレーション、可観測性やセキュリティまでを統合的に備えており、開発者はインフラ構築や運用管理の煩雑さを意識せず、ビジネスロジックやユーザー体験の設計に集中できます。 本章では、まずエージェント開発の基本的な流れを確認したうえで、ハンズオンを通じて実際にAzure AI Foundry Agent Serviceを使ったエージェントを構築します。 続いて、スレッド・ツール・トレース監視など、エージェントの運用と拡張を支える主要な構成要素について詳しく説明します。 これにより、読者はエンタープライズレベルのAIエージェントを安全かつ効果的に構築・管理するための全体像を理解できるようになります。
6章 エージェントを継続的に評価する
本章ではエージェントを継続的に監視・評価・可視化するための様々な機能が提供されています。本章では、その一つであるエバリュエーター機能について解説します。




