猫執事の休憩室・星降る長夜
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ツートンカラーマグカップ - 直径 8.2cm / 高さ 9.5cmこの商品はpixivFACTORYで作られた商品です。サンプル画像は完成イメージのため、実物と異なる場合があります。 猫執事の休憩室・星降る長夜 狭間のラジオが静かに放送を終えた深夜。 お客様のいなくなった店内には、冷めかけた紅茶の香りと、古い時計の小さな音だけが残っていた。 猫執事は、いつものように最後のテーブルを拭き終えると、店の奥にある小さな扉を開けた。 そこは、お客様には決して見せない「猫執事の休憩室」。 暖炉の火。 古びた革張りの椅子。 壁一面の本棚。 そして天井には、小さな星の灯りが浮かんでいる。 「本日の勤務も、無事終了でございます」 猫執事は一人で呟き、紅茶を一杯淹れた。 その夜は、不思議なほど星が近かった。 窓を開けると、空から星の欠片がこぼれてきそうなほど、無数の光が瞬いている。 「長い夜でございますね」 猫執事は空を見上げた。 すると、棚の上に置かれていた古いラジオが、突然、小さく雑音を鳴らした。 ――ザザ……。 『こちら、狭間のラジオ……今夜だけの特別放送です』 聞こえるはずのない声。 猫執事は微笑んだ。 「また、あの方々が遊びに来られましたか」 ラジオから流れてきたのは、昔この店を訪れたお客様たちの声だった。 忘れていた夢。 言えなかった言葉。 もう会えない誰かへの小さな想い。 それらが星の光に乗って、夜の隙間から届いてくる。 猫執事は紅茶を一口飲む。 「なるほど……星とは、過去から届く手紙なのですね」 その時、一際大きな流れ星が夜空を横切った。 猫執事は、空になったカップを見つめる。 「お客様がお帰りになったあとにも、物語は続いているのでございます」 休憩室の時計が、静かに十二時を告げた。 けれど猫執事は、もう少しだけ椅子に座っていた。 星降る長夜には、 眠っている誰かの夢を守る仕事があるから。 そして朝になれば、また何食わぬ顔で扉を開ける。 「いらっしゃいませ。本日も狭間のラジオへようこそ」 その声を待つ人が、どこかにいることを知っているから。
発送予定日
- ツートンカラーマグカップ - 直径 8.2cm / 高さ 9.5cm(直径 8.2cm / 高さ 9.5cm - ライトグリーン)2026-08-05



