総合文芸批評誌『ごっ魂ぜ』vol.9「現代どうぶつ奇譚集」
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――企画「現代どうぶつ奇譚集」に寄せて 自身の無邪気さをさりげなくアピールするのに動物ほど格好の存在はない。別に「可愛い」動物でなくともかまわない。要は、対象に感情移入できることを解説しさえすればよいのだ。動物の気持ちを思いやれるなら、人間の(あなたの)機微はさらなり、というわけだ。しかも、当の動物に真意をただされる心配はない。こちらは好きなだけ彼らの感情を思い描き、行動の理由を語ることができる。かくて、動物は人間の身勝手な想像を受け止める、まことに都合のよい相手なのである。もっとも、私たちが動物の内面を領(し)りたがるのは、こうした自己演出のためばかりではあるまい。何を見て、何を感じ、何ゆえそのようにふるまうのか――その答え合わせをすることができない、ほんとうの他者におそれおののき、解釈可能な存在につくり替えたいと願う欲望! 「現代どうぶつ奇譚集」と題し、今号は五作の小説作品が輯(あつ)まった。例えばある書き手が主題とするのは、ペンギンでありながら、かつ〈外国人〉でもあることによって生じる主人公の葛藤だ(「ペンギンの在留期限」)。作者は小説世界(フィクション)のなかで、ふたつの属性を峻別して描き出している。それらふたつに注がれる、私たちの視線の差異と交差に刮目されよ。 ――特集「現代どうぶつ奇譚集」異形が紡ぐ、人間の幻想 【小説】 風俗誌 『ペンギンの在留期限』 大村壮太 『あたいがシャケ美、よろしくな!特別編』 ―神の舌を持つ魚!? 生臭料理対決!!― 笹本パンダ 『蟹男』 村雲紫翠 『同棲中の年下自責系彼氏が可愛すぎて、もう待てない』 豊悠馬 『はらわた奇譚』 【エッセー】(一般寄稿) 松の葉 『私が恋愛できない原因』 城有ひかり 『ブルーライトの灯台』 ―推しに出会って人生良い意味でトチ狂った話― 【小説】(一般寄稿) あさいひろふみ 『ミス・テリーの復活』 杉谷真 『シアトリカル』 ◆◆◆ 執筆者紹介 初版第1刷発行 2026年11月01日 企画・編集・発行 「ごっ魂ぜ」編集室 gottamaze2022@gmail.com X(旧Twitter)@got_tama_ze 印刷・製本 ちょ古っ都製本工房(株式会社ちょこっと、京都市伏見区西桝屋町1035-2) 巻頭言 柳井窶 表紙 笹本パンダ ロゴ クロマチゲン A5 本文モノクロ・表紙フルカラー ページ数 148ページ 落丁・乱丁があればお取替えします





