真木原事件より約9ヶ月前――キャプターに就任し一年近く経った頃、シーゲンターラー謠子は同僚であり祖父母の元部下・多和本磨皓に連れ去られた。 　危険な職務から幼い少女である謠子を遠ざけたいという思いから衝動的に拉致した多和本に、謠子は持ち掛ける。 「賭けをしようか、多和本くん」 　二日間に渡る「賭け」、それは形の違う正義と闇を浮き彫りにする時間だった。 　『戸谷秀平の難儀　J-record.1』既読推奨。 　『難儀』より内容重ため、異能の力が関与するクライムサスペンス。 　ぷらいべったーとブログでちまちま連載していた話を加筆・修正し、謠子がキャプターになったときの話である前章譚『J-record　－The beginning－』（34ページ）も収録、更に更に巻末に前章譚の直後の話にあたるWeb未掲載書き下ろし『戸谷秀平の逃走』（41ページ）をプラスした“完全版”、謠子の過去てんこ盛りの一冊。 　クリアしおりのおまけ付き。 　カバーは前回と同じくモチモチすべすべのベルベットPP。手触り最高！ 【カバー】カラー 【表紙（カバー下）】単色印刷風 【本文】288ページ 【サイズ】文庫（A6）