劇音特別編 失楽園通りの人々 編 (ルナパークミラージュ3部作より)
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1 | 失楽園通りの人々 編 |
翠羅臼が主宰していたテント劇団「ルナパークミラージュ」 その3部作すべてに音楽と劇伴で関わった不破大輔が劇中で残した楽曲の数々を芝居ごとにまとめてお送りする劇音特別編です! 不破大輔は渋さ知らズの活動としては広く知られているものの、芝居との関わりが深いことを知る人はどれだけいるだろうか? そして渋さ知らズの楽曲の数々はこうした芝居のために書き下ろされたところからはじまり、今日まで演奏され続けています いわば、渋さ知らズの楽曲誕生の瞬間を芝居の現場で目の当たりにすることができるのです 現在となってはなかなか大人数で劇伴するような大がかりな野外劇にお目にかかることは少なくなっていますが、この3部作の劇音を通じてあの時代の熱い出来事を追体験してもらいたい このルナパークミラージュ3部作の楽曲集は 翠羅臼著「ルナパークミラージュ3部作」(カモミール社刊) http://www2.odn.ne.jp/teatro-chamomile/shuppan/shuppan.htm 発売を記念して、2002年4月に吉祥寺曼荼羅で行われた出版記念ライブの際に、本を買われた方に限定でお配りしたCDを再編集したものです この世に100枚あるかないかのCDでしたが、それだけに留めておくのはもったいなさすぎるのでこうやって多くの皆様に聴いていただき感動を共有出来るのは幸いです Daisuke Fuwa's works of the Incidental music for thater play (outdoor).
失楽園通りの人々(1995年) 編
1995年ルナパークミラージュ1作目「失楽園通りの人々」の劇中の模様から ルナパークミラージュは移動遊園地というコンセプトのもとに劇が作られており、法政大学キャンパス内に巨大な〝自作の〟ジェットコースターが作られ野外劇の概念を打ち破った今作 野外劇および野外ライブの金字塔かもしれない! 渋さ知らズの雑然とし騒然としつつも惹き込まれる演奏の源流はこうした野外劇にあることは疑いようのない事実で、ここに収められているものは20年以上も前の演奏なのに色褪せない輝きを持つ 月よ夜よ♪で心をわしづかみにされると、渋さ知らズのCDでもおなじみの曲が並びます 渋さ知らズで演奏する場合はそれに特化した具合にアレンジされますが、元々の楽曲はこの芝居で初お披露目され、これが原曲になります バルタザールは劇中に登場するロバの名前(後のロシナンテ) ライブを考えて曲を作ったのではなく、芝居で作った音楽をライブできまぐれに「演奏してみよか?」として演奏し始めた曲は数多くあります 本多工務店のテーマも登場しますが、この曲はもともと同じ翠羅臼がツィゴイネル工房時代の戯曲「暗闇の漂泊者(1991年)」のために不破大輔が書き下ろした曲であり、芝居に関わった全員が大好きな曲なので次作にあたる今回の作品にも取り入れられました 芝居の雑然とした雰囲気に非常にマッチしており出演者も観客もアガるのは容易に想像出来る (裏話として、本多工務店のテーマが出来た経緯は「暗闇の漂泊者」で上野水上音楽堂に組まれたステージ上を、水場を挟んで観客席から舞台に向かって筏が宙を泳いで渡る終盤の場面のために作られた曲が原曲で、観客席が高さ10メートルに及ぶほどの大規模な舞台を組むために大量の資材を借りたのが本多工務店でした、そしてその芝居を観た本多工務店社長があまりのすごさに感動して100万前後といわれた資材の貸出し費をチャラにしてくれた返礼として無題として作られた終幕の楽曲に本多工務店のテーマと題名が付けられ、今日まで永く演奏されているのです) 終幕に演奏される屈指の名曲ソーソーマーチ 原曲はソーソーですが意味は葬送曲で劇中で登場人物の死を弔う場面となり舞台は終演します 劇中観客席では本多工務店が流れて高揚感に包まれ満足したと思ったらなんとこのしっとりとした名曲にみなさんやられてしまいました 劇伴といえども劇の添え物ではなくむしろ同じ出演者であることを教えられる場面でもあります この場面に遭遇した人々は終演後ふとした瞬間にこの手拍子をしてしまうのでした... ノンフィクション番組?みたいなこの舞台の記録もあります 濃過ぎるので万人にはオススメしないけど https://www.youtube.com/watch?v=GmJcQXROocE 音楽:不破大輔 演奏:渋さ知らズ社中 21′55″ 00′00″ 月よ夜よ 04′08″ 月への旅一座 05′48″ バルタザール 06′52″ 天秤堂のテーマ 07′34″ ジェットコースターのテーマ 08′34″ 本多工務店のテーマ 14′32″ ソーソーマーチ ※この音源は録音を想定していない条件下で収められた記録映像から音源を拾い集めたため音質等についてはご容赦ください (芝居の詳細、演奏メンバーなど詳細がわかり次第追って書き込みます)