桜の舞い散る頃
- Digital100 JPY

一条玄は高校二年生。四月になり、新学期を迎える日、不思議な夢を見るが目が覚めると忘れてしまう。その日、転校生・丘野弥生がやってくる。彼女の纏う雰囲気に、玄は惹かれた。 丘野に出会って以来、玄は毎日おかしな夢を見る。桜の木の根元で少女が血に染まって死んで行くのだ。何故、そんな夢を見るのか玄は不思議でならなかった。その少女は丘野に似ていた。 丘野のことが気になる玄。丘野に執着する不良・竹中、謎の少女・恵は玄を振り回す。彼らは別々の形で丘野弥生と関係があった。 夢を見始めて以来、家の近くにある、誰も近寄らない公園の桜が気になっていた。夢に見る桜に似ていたからだ。その桜が花をつけたのは、玄の記憶では初めてのことである。その桜について、丘野がおかしな事を玄に告げる。「花をつけることを知ってたはずだ」 段々、彼女の言動が理解できなくなってくる。しかし、ある日夢の中で全ての謎は解決する。それによって、数年前に起こった行方不明事件、鴉惨殺事件、そして現在に続く放火事件が全て一つにつながる。 全ての事件の真相がわかったとき、全てが終わる。桜が舞い散る頃に起こった、切なく胸を衝くストーリー。