かくれ月
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人の心に映った月を描いた短編小説集。文庫版 90P お話の主役はみんな「何か」を失った人たち。3つの窓、欠けた月……彼らの胸を満たすのは、いつか見た、月の記憶──。 スリーブを少しずつ動かすと、3つの窓からそれぞれの月が見えます。 デザイン・カバー印刷:まんまる◯ https://mamma-ru.com 「表紙にパールスノーペーパーを使用。白い紙に黒を印刷でのせています。開いた時、見返し部分のキラキラも楽しんでもらえたらと思ってます。」(デザイナーさん談) 【ご注意】ペットロス表現、売春(遊郭)表現が含まれます。作中での説明にとどまるものですが、苦手な方は無理にお求めにならないようお願いいたします。 1 ブルーベルベットの夜 叔父の家に身を寄せた少年が思い出すのは、きらきらとまぶしい同級生のこと。 大人と子供。出会いと別れ。変声期、生と死、人間と魚……さまざまな境界で、少年は揺らぎ続ける。 成長できない自分をどうかゆるして。歩みを止めてうずくまる人の背中をそっとさすりたい。 2 夜伽と羽化 「蝶」とよばれる魂が春をひさぐ場所、三途の川のほとりに浮かぶ色里・芳原。売れっ子の紅鶴は愛しの旦那様のおとずれを待っていた。 「おまえは鶴なのだ、その名を忘れてはいけないよ」 最後の逢瀬でいただいた手鏡に歪んだ月を映すとき、妓楼に怪異が……。 3 ひと夜かぎりの読書 同志からもらった一冊の本。なんとそれは月の光に溶ける本だった……。ある同人女の創作と人生をめぐるひと夜の記憶。 同人誌とはなんだろう? なにでできているんだろう? どうしてわたしたちは同人誌を作るのか? 「本を出してくれてありがとう」この世にはそんな感情があるんだってこと、忘れたくない。