![動く背景](https://booth.pximg.net/c/48x48/users/2621812/icon_image/d075351e-05b5-4ebe-b61c-fd407bf73bf1_base_resized.jpg)
3Dプリンター製ミニスケール艦船キットの作りかたと注意点について(2024/06/01版)
- Digital0 JPY
![3Dプリンター製ミニスケール艦船キットの作りかたと注意点について(2024/06/01版)](https://booth.pximg.net/1d4f6775-1698-4620-b2b0-b73a871f84e1/i/4743748/cdec304d-5228-4619-95e4-de5727360bbf_base_resized.jpg)
【2024/06/1版】 3Dプリンター製、ミニスケール艦船キットの作りかたと注意点についてのテキストです。 内容はトップの画像1枚になります。 末尾に更新履歴あり。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 【必須の工具】 ・ニッパー ・ナイフ ・ヤスリ ☆エッチングソー 【あると便利なもの】 ・UVライト ・ドライヤー ・その他模型用工具や治具 ○全体の構造と切り出し 「動く背景」で制作している艦船/建物キットは、すべて光造形3Dプリンターで出力しています。 紫外線で硬化する水洗い可能な液体樹脂を使用しており、手作業では一点物でしか実現しないような、精細なディティールを持った造形物です。 そのかわり、材質にプラスチックのような粘りがなかったり、水や紫外線で変質するなど一般的なプラモデルとは違う性質を持っています。 また、形状によっては反りや気泡の発生がある場合もあります。 艦船キット・建物キットともに、下からまず土台となる「ラフト」、ラフトから艦船の喫水線に生えている支柱の「サポート」、そして艦船の「造形物本体」、最後に輸送時の破損を防ぐための「保護サポート」の4つのパーツが一体になって出力されています。 (建物など細かい造形物がないものには、保護サポートがついていない場合があります) 艦種によっては、これに砲塔や艦載機など別途プリントされたパーツが付属することがありますが、別パーツも基本的に構造は同じです。 艦船本体以外の「ラフト」「サポート」「保護サポート」部分を順次カットしていき、本体を切り出します。 ☆一部キットには「10K」の表記がありますが、この表記のあるキットは「SK10K水洗いレジン」で出力しています。 既存キットより精密でエッジの立った造形が特徴ですが、いままでのレジンに比べて素材自体が硬く、ひねる・曲げるなどの力がかかると割れやすい傾向にあります。 船体の切り出しには、エッチングソーなど素材に負荷のかかりにくい工具の使用を強く推奨します。 ○歪みの補正・軸打ち レジンキットのため、様々な要因で歪みが発生する場合があります。 素材が水洗いレジンのため親水性が高く、通常のレジンキットでよく使われる煮沸して柔らかくしての修正は推奨していません。 作者はドライヤーなど水分を伴わない方法で本体を温めて、圧力をかけつつ冷ます方法で歪みを矯正しています。 また、一部艦船キットには裏面に真鍮線を貼る場合のためにガイド溝を設けています。 〇塗装 ラッカー塗料を使用しても、塗料の食いつきはあまりよくない印象です。 下地にサーフェイサーの使用を推奨します。 〇未硬化残留レジンについて 制作時の洗浄は徹底しておりますが、船体の裏側や建物の基部とラフトの間など洗浄液や硬化時の紫外線が届きにくい凹部分には、稀に未硬化レジンが残っている可能性があります。 残留レジンを発見した場合、レジンを素手で触ると皮膚のかぶれやアレルギーの原因になる場合もありますので、素手で触らないようにして水またはアルコールで洗浄し、乾燥後太陽光もしくはUVライトで当該部分を再硬化させてください。 〇経年変化について 現在のところ、作者が1年以上前に製作したキットも目立った素材の劣化は起こしておりませんが、湿度や紫外線などの保管環境や、塗装の有無で経年変化の程度にかなり差があるであろうと予想されます。 ですので、購入後一ヶ月以降の経年変化については、交換等の対象外とさせていただきます。 特に出力時の土台となるラフト部分は経年で収縮することが確認されていますので、繊細なパーツを未組み立てのまま長期間保存していると、ラフトの収縮で本体に影響が出る可能性も考えられます。 2024/06/01 文章一部改訂、経年変化についてを追加 2023/05/20 10Kレジンキットについての表記を追加 2023/05/05 テキストアップ