「多分、糸口になるのはこれだ」 ことりとテーブルの上に置かれたのは薄茶色の一本のアンプルだった―― 『M』にまつわる物語を紐解くうちに、喪われた昭和史が確かな輪郭を伴って立ち上がってくる。 医師たちの罪、不死兵の戦後、そしてある復員兵の覚悟。 男は果たしてなんのためにそれらの物語を追いかけたのか。 2024年5月5日に開催された「SUPER COMIC CITY 31」にて頒布した作品です。 作中に登場する薬物『M』に焦点を当て、そこに関わった人々にとっての『昭和』を描き出す、短編小説集です。３本の本編とプロローグ、エピローグの５編構成となっております。 文章だけでなく、かやさんの手による美しい挿絵もどうかぜひお楽しみください。 サイズ：A6（文庫本） ページ数：194ページ（表紙含む） 内容：小説＋各章扉絵＋挿絵３枚 文：ワタリガラス 絵：かや ※カップリングなしのモブ本です。本編の世界観を随所に取り入れておりますが、本編での登場人物は水木がちらりと登場する程度で基本的にはモブ中心に話が進行します。 ※全年齢作品ですがブロマンス程度の同性同士の描写が登場します。 ※R-18Gではありませんが本編程度の残虐描写があります。 ※昭和30～50年代を舞台にしておりますので、用語や表現などは当時に準じております。一部現代では不適切な表現もありますがご理解ください。