「こごもり」 新クトゥルフ神話RPG 現代日本シナリオPDF版 (カラーイラスト/NPC画像/背景画像)SPLL:E195597
- Digital200 JPY

新クトゥルフ神話TRPGシナリオ 「こごもり」 プレイ人数:1人 予定プレイ時間:2時間 現代日本 新クトゥルフ神話TRPG シナリオ「こごもり」のPDF版です。 (14P/約9000字) (カラーイラスト/NPC画像/背景画像) 背景画像やNPC画像はすべてAI画像生成アプリfotorで作成しています。 (クトゥルフシナリオコンテスト2022応募作品) ZIP形式でテキストファイルを追加しました。 舞台は昭和40年代の日本。季節は春。探索者は大学卒業後に故郷の村に帰ってきた。急逝した村長である父の意志を継ぐために。かつては寄生虫に苦しんだ貧しい村。探索者は村で代々行われてきた忌まわしき儀式を辞めさせ、大切な家族を救わなければならない。 1.はじめに このシナリオは“新クトゥルフ神話TRPG ルールブック”と“新クトゥルフ神話TRPG マレウス・モンストロルム Vol.1 クリーチャー編“に対応しており、作りたての探索者1人向けにデザインされている。プレイ時間は探索者の作成時間を含まずに2時間程度だろう。 このシナリオは独自の風習のある閉鎖的な田舎の村を舞台にしている。探索者は大学卒業後の成人男性を想定して作られている。日記を読むことがあるため、〈図書館〉の値が高ければ役に立つだろう。 また、このシナリオでは選択ルール「幸運を消費する」導入を推奨する。探索者が1人であっても物語をスムーズに進められるようになるだろう。 (“ルールブック"95ページ参照)を採用すること 2. キーパー向け情報 かつて寄生虫に苦しんでいる村があった。寄生虫は水中を漂い近づいた人間の皮膚を破って体内に入り感染する。当時の医療技術では原因もわからなかった。稲作が中心の村では常に水に触れるため感染が防ぎきれず、壊滅的な状況に陥ったとき、ついに村長は禁断の儀式に手を出した。神話生物を召喚し接触し村の危機を救ってくれるよう頼んだのだ。呼び出された神話生物は奇しくも吸血を行うものだった。宇宙吸血鬼と呼ばれるニーオス・コルガイ。(“マレウス・モンストロルム Vol.1 クリーチャー編”113ページ参照)気紛れか慈悲かはわからないが、呼び出されたニーオス・コルガイは、村の危機を救う手助けをしてくれた。代償として人間の血液を求めたが。ニーオス・コルガイは自らをウボ=サスラ人と名乗ったため、村は神話生物に感謝し、さすらいの神「流離様」(さすらさま)として封印し祀ることにした。 宇宙吸血鬼ニーオス・コルガイと契約を交わし封印した者は、ニーオス・コルガイの能力の一部を奪い使えるようになる。村ではこの封印の術を「こごもり」と呼んだ。子どもの守護者で子護守(こごもり)なのか、怪異の能力を籠に閉じ込めるから鹿籠(こごもり)なのかは定かでは無いが。村では心身共に健康な少女を流離神の守護巫女として代々利用してきた。ニーオス・コルガイは吸血時に犠牲者の体内の血液を無毒化・消毒する。この能力を転用し、寄生虫に蝕まれてもすぐに血液を消毒することで寄生虫による村の犠牲者を減らしてきた。当然ながら、既に感染した衰えた内臓や器官を再生治療することはできなかったが、村にとっては十分過ぎるほどの恩恵であった。 時は流れ、寄生虫は水中に居る特定の貝を中間宿主として生息することが判明した。特定の貝を殺貝(さつばい)することで水中を漂う寄生虫を撲滅することができるのだ。水路を整え貝を殺し水田を果樹園に変えることで犠牲者は減っていった。最終的に山の奥にある湖周辺をダムに変えることで水路が整い斗賀野(とがのむら)だけでなく下流の村も助かることになる。しかし、ダムを造ることになると流離神を祀った神社も沈むことになる。血の浄化が出来る巫女の存在も惜しいが、寄生虫が居なくなればそもそも血の浄化も必要なくなるのだ。巫女は神話生物の力を借りて使っているため、短命で健康を害することが多かった。 9.主な参考文献 『新クトゥルフ神話TRPGルールブック』2019年 株式会社KADOKAWA サンディ・ピーターセン著 新クトゥルフ神話TRPG マレウス・モンストロルム Vol.1 クリーチャー編 2021年 KADOKAWA マイク・メイソン 『愚かな薔薇』2021年 徳間書店 恩田陸 『厭魅の如き憑くもの』2006年 講談社 三津田信三 『黒祠の島』 2007年 新潮社 小野不由美 『忍法秘話: スガル』1996年 小学館 白土三平 『株式会社 神かくし』2022年 少年画報社 片山 陽介 『HUNTER×HUNTER』1998年 集英社 冨樫義博