【新刊含む】鉄道史ブックレット Vol1~4 全巻セット
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C105『詳解地下鉄騒動~あるいは、早川徳次は如何にして敗れたのか』 五島慶太による穴水熊雄保有地下鉄株35万株の電撃買収に始まる経営権争奪戦を「地下鉄騒動」と呼ぶ。政財界のみならず、世間も賑わせたこの事件は地下鉄史における転換点となった。 だが騒動は突然発生したものではなく、東京地下鉄道が設立から二十年にわたり積み上げた「歪み」と「矛盾」が一気に噴出した出来事だったと言えるだろう。 本書は騒動の水面下で暗躍する中島孝夫、穴水熊雄、取締役寺尾芳男の視点を通じて「地下鉄騒動」の全貌を描く。 C103『ご冗談でしょう、早川さん~誰も知らない東京地下鉄道』 地下鉄に生涯を捧げた情熱の男「地下鉄の父」はいつ生まれたのだろうか。 1881年、山梨県八代郡御代咲村の村長・常富の四男として生を受けた早川徳次は、その生真面目さと強情さから心を病んで高校を退学する繊細な青年であった。 無名の青年実業家がロンドンで地下鉄に出会い、懐疑論を乗り越えて実現に導いたことで、早川の名は地下鉄と同義になった。しかし彼の伝説の多くは「父」となった後に語られたものである。 早川徳次と東京地下鉄道の誰も知らない本当の姿とは。 C102『五島慶太かく語り~都市と郊外の狭間で』 東急グループの創業者である五島慶太は三〇歳で官僚になり鉄道院監督局で辣腕を振るうが、三八歳で退官して未成線「武蔵電気鉄道」の専務に転身した異色の経歴の持ち主だ。 鉄道官僚と鉄道経営者の顔を持つ五島は、機会あるごとに自身の理想と野望を語っている。ここから見えてくるのは、美化と省略で成り立つ晩年の自伝からはうかがえない彼の実像だ。彼の都市と郊外に対する一貫した問題意識と、その実践を明らかにする。 C101『中島孝夫伝 早川徳次になれなかった男』 東京地下鉄道にはもう一人のキーマンがいた。彼の名は中島孝夫。満洲で夢破れた中島は、早川に魅せられて第二の人生を東京地下鉄道に捧げることを決意する。 地下鉄食堂、地下鉄ストア、様々な事業が中島の手によって実現した。しかし常務取締役まで上り詰めた彼は、最終的に早川の元を去り、宿敵五島慶太に接近する。二人の間に何があったのか。地下鉄史から消された男の実像に迫る。