流れ星、ひとつ
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流れ星──。夜空に現れる、流れてすぐに消える光。 光っている間に願い事を3回唱えられれば、その願いは叶うといわれている。そんな流れ星の実態は、微細な宇宙塵が地球の大気圏に突入して、大気中の原子や分子と激しく衝突することで光を放つ現象のこと。もちろん流れ星ひとつひとつに名前はない。 「わたしたちは流れ星のひとつなんだよ」と彼女はいった。一瞬だけのまばゆい輝きは、多くの人に見られることはなく消えていく。誰にも知られていない、誰の記憶にも残らない悲しさを訴えていた。 「忘れないよ、絶対」と本心からあたしはいったけれど、彼女に伝わったかどうかはわからない。 これからあたしが紡ぐのは、名前のない星の物語。流れ星とはちがう、ちいさな星々の物語たち──。 『月の夢』、『Polaris』に続く、物語の主人公になれない少女つぐみの物語の最終巻。 つぐみは仙台や谷中、東京タワーなどで人と出会い、不思議な体験をして物語を作ることを少しずつ意識しはじめていきます。 ◆収録作品 ・かみさまの声 ・ふたりの涼花 ・月の海 ・両手いっぱいの花束 ・雪の日のリフレイン ・流れ星、ひとつ ・空 ◆文庫サイズ(A6)/264ページ/ 発送はあんしんBOOTHパック(ネコポス)になります。