【OP夢】🍍が昔買ってくれた耳飾り
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【マルコ夢 Cruise collection 2025】 透明感のあるドロップビーズをメインに、青と黄色をエレガントにまとめた耳飾り。 長さ:全長約6.5cm 材料:ゴールドメッキパーツ、アクリルビーズなど 《《ご注意》》 ピアスパーツへの付け替え希望は、購入後必ずメッセージにてお知らせください。 ※ハンドメイド品にご理解のある方のみご購入ください。 ※金属アレルギー非対応です。 ※転売目的での購入はおやめください。
コンセプトストーリー
ナース長になってから、船医と休日が被ることはほぼない。付き合いだけは本当に長くて、お互いにお互いの存在だけだと思っているけれど、夜の触れあい以外に恋人らしいこともなかなかしてこなかった。 「昼飯、食ったかよい」 「まだよ」 「交代が戻ったら外で食べよう」 逗留中、めずらしくマルコから誘われた。「サッチに軽く作ってもらおうと思ってたんだけど?」 「たまにはいいだろ」 二人で外したら船長が、と思ったけれど、そういえば今日くらいにわたしは誕生日だったかもしれない。この年になると忘れるものだし、正直忘れてしまったっていいくらいだ。けれどマルコがそう言うのなら、船長も了承済みってことだろう。それだけ言って踵を返したマルコの後ろ姿を目で追って、着ていく服なんてあったかな、とクローゼットの中身を頭に描く。 気持ちよく晴れた日だった。服は悩んだけれど、どうせ街に出るなら何か新しく見繕ってもいい。そのかわり、耳飾りだけは化粧箱の奥から引っ張り出したものを身につける。マルコは気づいてくれるだろうか。 「ずいぶん懐かしいの、つけてるじゃねェか」 マルコは着替えてきたわたしを見るなりそう言って顔をしかめた。 「なんでそんな嫌そうな顔するのよ」 笑い飛ばせば、マルコはますます渋面になる。 「いまのおまえにゃそんな安物、もう似合わねえよい。貴金属でも宝石でも、何でも買ってやるからこのあと付き合え」 「いやよ、わたしこれがいいんだから」 それは若かりし日にマルコがプレゼントしてくれた、プラスチックの耳飾り。わたしにとっては眩しいくらいの日々を閉じ込めた、思い出の宝物なのだ。 「けど、誕生日にっていうなら……。また買ってもらっちゃおうかな、この先数十年は持ちそうな、おばあちゃんになっても身につけられるものがいいなぁ」 ふと言ってみただけなのだけれど、マルコはうんともすんとも言わない。振り返ってみれば、彼はなぜだか赤くなった顔を背けていて、なんだか珍しいものが見れたのだった。