ウィリアム・ホープ・ホジスン『【完訳】ナイトランド』〈上・下〉巻セット
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◎その独創的でコズミックな恐怖に彩られたヴィジョンでラヴクラフトに影響を与え、今なおさまざまな形でSFやホラー界に多大なる影響を投げかけ続けているウィリアム・ホープ・ホジスン、その畢生の大作であり問題作『ナイトランド』を完訳でお届けします。本作はすでに荒俣宏氏の訳業によって紹介されていますが、絶版になって久しいこと、さらには抄訳だったことから、完訳での刊行を行う意義が充分にあると思い、今回の刊行となりました。本書によって『ナイトランド』は本邦においてようやくその全貌を現し、作品がSFやホラーに与えた影響やその先駆性、また特に先行訳では削除されがちだった後半の瑕疵の部分について、フェミニズム的観点なども含め、欧米圏で言われている批判がよりはっきり理解できるようになったのではないかと思います。 ◎上巻には全17章のうち11章までを収録。加えて、稚拙ながら《ナイトランド》の地図も作成して巻末に掲載しました。下巻には全17章のうち12章から最後までを収録。付録として『ナイトランド』のダイジェスト版とも云えるコピーライトバージョン『The Dream of X』の全訳を二段組みで、さらに未訳短篇を4篇収録。そのうちの3篇はホジスンの最初の短編集『Men of the Deep Waters』に収録されながらも、これまで未訳だったものです。本書下巻と『海ふかく』(国書刊行会)、拙訳の『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』(こちらに収録されているのは小説ではなくノンフィクションですが)で、同短編集の収録作は、二編の詩を除き、すべて読めることになります。 短篇の内容ですが―― ●「ブリー・ケラー船長の改心」はアプレンチスもの云われる、まだあまり紹介が進んでいない一連の作品群の代表的作品で、ボクシングを題材にした珍しいものです。 ●「我が家はすべての民の祈りの家と呼ばれるべきである」はアイルランドの寒村の教会を舞台にした心温まる物語。 ●「オニオン・ボートの船長」は『ナイトランド』と同じく、一度は失った恋人をふたたび取り戻す物語。 ●「船橋にて」はタイタニック号沈没に着想を得た掌編。 となっています。 ★今回はオビや月報は付属しませんが、BOOSTをして下さった方に、金額を問わず(100円とかでまったくかまいません。「金額を上乗せする」をクリックして金額の記入をお願いします)お礼として「沈黙の船」という未訳短篇を自家スクラム製本した小冊子を差し上げようと思います。ボーダーランド三部作の末尾を飾る長篇『幽霊海賊』のラストに補遺として収録されている「沈黙の船」の原型とされる独立した短篇で、生前は未発表に終わったものです。ホジスンはこれを長篇の最終章としようと考えていたふしもあるようですが、結末がまったく異なっているので、もしこれが採用されていたとしたら、『幽霊海賊』の印象はかなり異なっていたのではないでしょうか。本文2段組み8ページ、表紙は和紙、本文はカラーペーパーになっています。この冊子は、この下巻、ならびに上下巻セット販売限定のお礼ですので、別個に販売の予定はありません。興味のある方はよろしくお願いいたします。 ◎本のサイズ 〈上巻〉 95mm×137mm 並製ソフトカバー(マットPP加工) 338ページ 〈下巻〉 195mm×137mm 並製ソフトカバー(マットPP加工) 380ページ ◎別途送料がかかります(あんしんBOOTHパックによる匿名配送。送料は住んでいる地域により異なります)。定価には宅急便コンパクトの専用ボックス代が含まれます。自宅からの発送。極力迅速な発送を心がけますが、事情により発送に多少時間がかかることがあります。ご了承ください。