ちょっとした設定の解説

少女擬キ タングリスニは魔法仔である。 魔法仔を含む魔法存在は写真にほとんど映らないが、少女擬キ タングリスニはその衣装によって魔法の影響を抑えることで写真に写るようにしている。 以前「望まれし子供たちの守、 全ての熾し火を燈す紅き青年」と写真を撮った時、自分だけ映らないのを下手な言い訳で誤魔化してしまったことを後悔しているから。 ある時、彼らは写真を何枚か落としてしまった。 それ自体は拾い直せばいい話なのだが――今回は違う。 あなたが写真に干渉したのだ。 あなたが手にした刀は月光刀サロス。 椅子の周りの抗魔法鉄鎧ミゼリコルデと合わさり、 魔法の影響を完全に制御してしまう代物だ。 (別の魔法存在が魔法の影響を抑えるために秘密裏に製造したそれが、彼らの行動範囲に存在していたのだ) 一瞬とはいえ、少女擬キ タングリスニの魔法を完全に制御してしまったのである。 紅き青年を守るための魔法を壊してしまったのである。 このことが原因となり、少女擬キは紅き青年の元を離れることになる。 一緒にいても彼を「私たち」から守れないなら、もっと大きなもので守るしかない。 世界を変えてしまうしかない、と。 そういうおはなし。