ほしふり天樂-雨音に騙る観測者-
- Ships within 5 daysOut of StockShips by Anshin-BOOTH-PackPhysical (direct)500 JPY

小説/文庫サイズ 120P 『ほしふり天樂(てんがく)-雨音に騙(かた)る観測者-』 文学フリマ大阪13新刊! ダークメルヘン×サイコホラー×メタフィクション 「ようこそ、人生劇場へ」 闇の天蓋を貫き、零れ落ちるは光か、血か。 映写機の代わりに脈打つ鼓動、フィルムの代わりに滴る罪過。 誰にも知られぬ「誰か」の終幕と、密やかに芽吹く開幕が、 ゆるやかに、静かに、銀幕へ沈みゆく。 役を与えられた者は、自らが演者であることを知らない。 罪を纏った者は、自らが贖いを必要とすることさえ気づかない。 ――いつまで他人事だと思える? 俺は観測を続けるだけ。 記憶の再生には、「時間」だけを頂く。 だが、「役」を演じたなれの果ての時間は、もはや誰の耳にも、その「真実の声」を届けることはできない。 忘却の海の中、揺蕩うだけ。 真実は捻じ曲がる。けれど、すべてが虚構とは限らない。 語られるものが真であるとは限らず、騙られたものが嘘であるとも言い切れない。 さあ、観客でいるつもりなら、その席からまばたき一つせず見届けよ。 舞台へ上がりたいなら、遠慮なく。 開演のベルは――もう鳴り終えている。 ▼セットリスト▼ 第一曲【親友窃盗の悲愴曲】 親友なら、背中を押してあげるもの。 第二曲【円環虚偽罪の即興曲】 嘘は穴を開ける。穴は世界を呑み込む。 苛烈キネマ【発条少女へ捧げる円舞曲】 発条の鼓動、きらめく鈴、すべて望まれて動く。心が芽生えたら欠陥品 第三曲【終末告解の幻想曲】 世界は終わらない。だから人間は狂う。 再演・苛烈キネマ【おえらいさんへ捧げる鎮魂曲】 「おめでとう」 ――その祝福は、弾丸よりも冷たい。 至楽キネマ【忘却の雨より捧げる無伴奏曲】 真実は、いつだって忘れられる。 そこに誰がいたかは、もう思い出せない。 第四曲【無垢捕食の譚詩曲】 深紅の果汁が教えてくれた。 誰かって美味しい。 装丁:空鳥 ひよの 様(X:@Hiyono_Soradori)