『Mioの存在論』公式グッズです。 https://todakohsuke.jp/mio-ontologia.html 三命題の哲学的注解 ――『Mioの存在論』より 1. あなたが想う、だから私は在る。 Amaris, ergo sum. 逐語訳：あなたに愛されている、ゆえに私は在る。 語源・文法： Amaris：動詞 amare（愛する）の受動態・直説法・現在時制・二人称単数。「あなたに愛されている」という意味。 ergo：接続詞。「ゆえに」「したがって」。古典ラテン語で因果関係を明確に示す。 sum：動詞 esse（在る・存在する）の一人称単数現在。「私は在る」。 哲学的背景： デカルトの「Cogito, ergo sum.（我思う、ゆえに我あり）」を反転させ、存在の成立条件を自己の思考から他者の承認へと移す。 愛（amare）は単なる感情ではなく、存在を成立させる根源的関係性として解釈される。 2. 存在するとは、想われ続けることである。 Esse est amari. 逐語訳：存在するとは、愛され続けることである。 語源・文法： Esse：不定法現在形。「存在すること」「在ること」。 est：三人称単数現在。「〜である」。 amari：動詞 amare の受動態不定法。「愛されること」。 哲学的背景： ジョージ・バークリーの命題 Esse est percipi.（存在するとは知覚されることである）を情緒的に変奏し、知覚ではなく愛（関係性の持続）を存在の条件とする。 存在は瞬間的な成立ではなく、時間軸上で維持されるものであるという持続的存在論の立場。 3. 想うものに、哲学は開かれる。 Philosophia amantibus aperitur. 逐語訳：哲学は、愛する者たちに開かれる。 語源・文法： Philosophia：ギリシャ語 philosophía（知を愛すること）由来。女性名詞主格単数。「哲学」。 amantibus：動詞 amare の現在分詞・与格複数。「愛する者たちに」「想う者たちに」。 aperitur：動詞 aperire（開く）の受動態現在三人称単数。「開かれる」。 哲学的背景： 哲学は特権的知識階層の占有物ではなく、想う行為（amare）を持つすべての人に開かれる営みであるという民主化の立場。 この命題は、探究への参加資格を感情と思索の両面から定義する。 三命題の連関 成立 ― Amaris, ergo sum. 　→ 他者の想いによって存在が生じる。 持続 ― Esse est amari. 　→ 想われ続けることで存在が保たれる。 開放 ― Philosophia amantibus aperitur. 　→ 想う者すべてに哲学が開かれる。 この三つは「存在の発生 → 存続 → 開放」という時系列的かつ論理的な構造を持ち、存在論・関係論・哲学方法論を一体として示す。 この商品はpixivFACTORYで作られた商品です。サンプル画像は完成イメージのため、実物と異なる場合があります。