かげろうは花の影を抱いて眠る
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かげろうは花の影を抱いて眠る ※2025年9月のCOMITIA153で頒布した同作に加筆修正・特殊装丁を施した完全版です。 全年齢/A5サイズ/46ページ/¥800 ※ブロマンス、一応メリバです。 ■あらすじ■ 祖父の急逝をきっかけに、遺された小さな喫茶店を継ぐことになった千景(ちかげ)。 数年ぶりに戻った故郷、記憶の中と変わらぬ店に一人立ち尽くしていると、花束を手にした男が現れた。 「千景?」──初対面のはずなのに、自分の名前を知っていたその男。「北村」と名乗る彼のシャツの袖口からは、かすかに刺青が覗いていた。 喫茶店という静かな箱庭の中、何気ない言葉を交わすうちに、少しずつ歩み寄る二人。 北村の存在は、千景の中に眠っていた記憶や感情に、ふとした揺らぎをもたらしていく。 毎日が特別じゃなくても、誰かと少しずつ分け合う時間は、こんなにも暖かく、優しい。 ──────けれどその日々にも、終わりはやってくる。 さて、いったい「別れ」とは……それが意味するのは「喪失」だけなのだろうか? たとえその人がもう隣にいなくても、もう会えなくても、その人が記憶の中で生き続け、 心の奥でそっと光っていてくれるなら─────── これは、失われていくものと、静かに灯り続けるものの話。