オタク用語のエトセトラ──界隈によるオタク用語の違いについて
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オタクカルチャー・ファンカルチャーでは、ある界隈に特有な言葉やそのコミュニティでしか使われない言葉など、属する界隈によって多種多様な用語(ジャーゴン)が存在する。その中には、同じ事象を示していても、別の言葉が使われているケースがある。筆者はその現象を興味深く考えており、「ファンを辞める時」の語彙としてヴィジュアル系のバンギャ文化では「あがる(上がる)」、ジャニヲタ文化・アイドル文化では「降りる」という正反対の言葉が使用されていることの意味について考察する記事を執筆した。 その記事の内容を起点とし、オタクカルチャー・ファンカルチャーの中において、属する界隈によって似た意味でありながら異なる言葉が使われている現象をいくつか取り上げ、そうした違いが何を起源として発生したのか、何故その文化の中では「その言葉」が使われているのかについて、考察する。(最後の章のみ、同じ言葉が使われているのに、意味が異なる現象について取り上げる。) 「一億層推し活時代」とも言われ、全てのファンカルチャーが「推し」「推し活」という1つの言葉に収束していってしまうように見える今、これまでのオタクの歴史の中でそれぞれの文化を反映しながら蓄積されてきた愛すべき様々な言葉に、今一度目を向けてみたい。
目次
はじめに 1.ファン文化の「あがる(上がる)」と「降りる」 ──「担降り」「他界」「卒業」ほかオタクの“ファンを辞める”時の言葉について 2.オタクの“応援対象”を表わす言葉について(1) ──「推し」の“カジュアルさ”と旧ジャニーズ・ホスト・アイマスの「担当」制の間に生じる“責任感”の比較 3.オタクの“応援対象”を表わす言葉について(2) ──「本命麺」「ご贔屓」「fam」ほか多種多様な用語からみる各界隈のカラー 4.二次元の「夢」と三次元の「本気」はどちらも「リアル」なのか ──「ガチ恋」「リアコ」「夢女子」ほか「応援対象」への“恋愛的見方”を表わす言葉の比較 5.「神」と称される存在への距離 ──バンギャ文化の「神盤」とオタク用語としての「神」の間の隔たりの正体は何か おわりに







