[(1.2.3.5)x4]おままごとW
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48P/B6/8ポイント/2段組/コピー本 【ダーリンズ×カトル】 ▼作品価格に 送料なども含まれていますv オールキャラ4受ギャグ小説。 ギャグといおうかコミカルと言いましょうか。非常識な、、 ガンダムパイロットの5人がなぜか、ままごとをはじめた!?(正気か!笑) 言いだしっぺがみんなのアイドルカトル様なので、カトル溺愛なダーリンズはだれも逆らえない(笑) ヒイロなら止められそうな気がするが、本日はカトルを放置している模様(笑) おままごとが女の子要素が強い遊びだと知らない、姉ばかりで育ったカトル様。 カトル受大前提のオールキャラギャグ的小説ですv NOと言えない惚れた弱みよ。。。(笑) 言っても伝わらないとも言う(笑) 役柄だってカトル様の独断です!繰り広げられるのは、どんな世界なのか・・・。 読まないとわからないカオスな展開を見せる本です(笑) キーポイントは【泥】。。なんだそれは。。(笑)
■■ちょっと本文■■■
これは、愛すべき少年をめぐって繰り広げられる、かしましすぎる、奇人変人変態奇態の、愛なしでは語れない物語である。 「え? 僕が母親役をやっていいんですか? 嬉しいんですけど、もっとも人気があるのは、母親役だと聞いてきたので。なんでもできるヒイロのほうが、似合いそうだと思うんですけど」 「俺が母親役をすると、なにもかも完璧だが、モラルの欠落した内容になる。キャスティングによっては、昼ドラのようなものになるだろう」 カトル以外の人間は思った。どんなものにするつもりなんだコイツは……。 カトルには、そんな、ドロドロしたものが渦巻く愛憎劇の、昼ドラのような体験をしたい、それが無理ならできれば、昼ドラごっこがしたい。という陰はまるでない。無垢のままだ。誰彼かまわず陰険な危険嗜好を発揮するようなドラマを観るなんて、気持ちが悪くなるので、カトルには耐えられないだろう。それに、男らしいカトルが観たとすると、いじわる役に怒りを感じそうだ。 ヒイロが母親がいいという、そんなカトルの考えを聞いて、カトル以外の人選では、ただただ気持ちが悪いと思うしかなかった。 カトルは優しく温和な性格をしているし、何と言っても、エプロン姿を想像するだけでも簡単に妄想出来るほど、ビジュアルも実にいい。 「だぁかぁらぁ、せっかくだから、カトルがやっとけって!」 頭の中をエプロン姿で、片手におたまなどを持った、カトルの癒しの笑顔がよぎる。これは、幸せだ。そして、こんなにキュートになら、たまに怒られたりもしてみたい。「こら!」とか「もう!」とか言われた日には、萌え死にそうである。 一方、もし、ヒイロがカトルの推薦で母親役をやったとしたら、割烹着を着たヒイロが、包丁を二刀流でかまえる、バイオレンス臭のただよう姿しかうかばなかった。しかも、割烹着の下は、ヒイロのさりげなくお気に入りである、グリーン系のタンクトップに黒のスパッツ姿。 割烹着の後ろ姿から覗くもろもろが、チョイ見えしているさまが、実に気持ち悪くキツイ。もう少しで視覚の暴力だ。 デュオはカトルに害がないよう気遣いながら、カトルにしかできない役わりだと言いつのった。 すると、突然、ヒイロがとんでもない発言をした。 「オレはトロワから、カトルを寝取った」 その言葉に気のせいにしか感じないが、トロワらしからぬ表情を一瞬浮かべたように思ったものの、次の反応は、 「……そうか」 だった。 ヒイロの性欲がはやくも小爆発している。 これはヒイロとトロワ、二人で行われている捏造遊びなのか掴めない。もちろん真実の可能性が1%でもあろうが、にわかに信じがたい。が、この二人が勝手に発言しているとすると、その理由が不明だ。無口同士の仲良しくんたちは、たまにお互いにしかわからないセンスで、唐突にジョークも軽く飛び越えたような血迷いごとを吐く。このカオスな空気は誰がどうすればいいのか。ヒイロの会心のギャグなんだろうか。まったく意味不明だ。 「え! 寝取ったのが、ヒイロからじゃなくて、まさかのじじいじみたポジティブな根暗からァ! あ、ありえねぇ~。こ、こわァ……」 事実はどうであれ、なんとなく今のデュオでは「こわい」という感想しか浮かばなかった。 そんな会話を聞いていなかったらしい、カトルが佇まいをただすように、「うん」とうなずいた。 「それじゃあ、僕がせん越ながら、母親役をさせてもらうね。わぁ、ちゃんとできるか、ドキドキするなぁ」 「大丈夫だって、カトル!」 たかがおままごとの母親役を、心から喜び、あまつさえ、ドキドキするという、カトルをみていると、その新鮮な姿にこちらも、ドキドキしてしまう。なんて、純粋無垢なんだろう。 「それだったら、お父さん役はヒイロがいいな」 「任務了解」 「おい! お前以外誰もまだ納得してねーだろ!」 「デュオはヒイロがお父さんじゃ嫌なんですか?」 少し寂しげな表情でカトルに問われ、 「い、いや、嫌っていうことは、ないぜ。ただ、ただな、カトル。オレの親父っぷりもいいんじゃないかなぁと、思ったりしてな」 「たんなるスケベ親父にしかならない」 「だったら、おめーはむっつりクソスケベな、変態親父だろ! オレよりタチが悪いだろうが!」 「ここは穏便に済ますためにも、俺が父親というのは、どうだろう」 今まで黙っていた変態が、自分を候補にと、スマートに、ねじ込んできた。 「あ! だめだよ。それはダメ! 僕が母親役をしてもいいって決まった時から、トロワはもうイメージがわいてきているんだから」 「そうか、カトル」 あとに続くだろう言葉を待って、はやくもフライングで天国に逝きそうな、安らかな無表情という器用な表情を浮かべるトロワ。瞳を閉じてやや斜め上に顔を向け、カトルの言葉を待つ。 「えーっと。イメージでいうとぉ。ヒイロはお父さんで決定で、トロワはそうだなぁ。……おじいちゃんかな! キミってとっても落ち着いているだろぅ?」 「……そうか、カトル」 トロワはカトルと会話をしていると、この無抵抗に納得している、この文言を口にすることが多々ある。 天使と見まがうばかりに無垢で、女神様のように慈愛に満ちた満面の笑み。花さえ褪せさせるような、友好的な最愛のカトルの笑顔。無抵抗でそのキャスティングを受け入れているトロワには、もはや、かける言葉もない。それでも、天を仰ぐ彼の頬を、一筋、光るものが伝ったような気がした。 「老成していることが凶とでたな」 笑いを噛みしめるデュオ。 「あのね、僕のお父さんじゃなくて、ヒイロのお父さんのイメージかなぁ。義父が似合いそうかなぁって。僕からみて、尊敬するお義父さまになる感じで!」 「そうか、俺は父親と言っても義理の父か。微妙な距離だなカトル……」 一気にトロワの脳内は動きを止めた。遠のく意識をなんとかこの世につなぎとめている。デュオなら大騒ぎしそうなポジションも、このカトル溺愛の変態は受け入れようとする。愛しさと強い変態性は見ているこちらをせつなくさせた。トロワが気になるのは、なんの役割だとかそういう類のものではなく、カトルとの距離感なのだ。 それに、実父ではなく、義理の父ということを頼りに、トロワは弱りかけたメンタルを立て直した。この間、トロワがこれほど脳内で葛藤しているとは、誰も気付かない。筋金入りのクールな無表情。 この、義理の父ということで平静を取り戻すとは、トロワの変態性がチラ見えしている気がしてならない。オープンスケベなデュオでも、『義父』というポジションで、テンションを、いきなりトップスピードに乗せるのは難しいだろう。 あらゆる可能性を『カトル』のこととなると、ひどくポジティブにとらえられる男・トロワは怖ろしすぎる。デュオが常々言っていた、『ポジティブな根暗』という考察はかなり確信をついているようだ。しかし、こう見えて、カトルの些細な発言に、絶望感でいっぱいになることもあるのだが。無表情ゆえ自分以外の人間には伝わらない、トロワのさまざまなカトル関係での願い。 義父というポジションからでも、なんらかのチャンスを見出したようで、コワいのだ。 そして、デュオと五飛は無難に子供役ということで、カトルの希望のまま、なんとかキャスティングされた。 が、そう簡単に決まったわけではない。 「ヒイロはお父さん! 僕の旦那さまだね」 なんとなく、おいしいことがありそうなので、父親役を狙う者が続出した。なかには、なんの関係があるのか、わからない主張も含まれている始末。 「絶対的にカトルはオレとの会話量が多いって」 「それを言うなら、俺とカトルは見つめ合うことが多い」 「けッ! 気持ち悪いりぃー」 「俺はその一因もあり、カトルとなにかとイチャイチャしていると言われることに、喜びを感じている」 彼は至極幸せそうだった。このまま、天に召されてしまいそうな安らいだ、悟りの表情。 こんな変人だと暴露しているような、こっ恥ずかしい心の内を、吐露するとは。そもそも羞恥心が著しく乏しいので、これもトロワにとっては、たんなる日常会話と同じなだろう。 こんなことを言うために、変態、変態とカトル以外のGパイロットから、言われるのだろう。それを正さないのは、トロワが人の話を聞く気がないせいだ。カトルの発言などは、つぶさに耳をそばだてているというのに。 「でも、今の配役は、ただの、義父だからな……。っつっても、まったくへコまねーんだよ、コイツはなぁ。へこんだところで、復活がクソはえーし。なんかオレなんかにはわかんねえような発想を、具現化しようとしてるんだろ。このド変態め」 「俺はカトルと宇宙の心でつながっている。電波いらずで、いつでも交信可能だ」 「黙れ、奇人ども! 俺はどれひとつなくて、かまわんっ!」 「わ~。辞退者出て敵の人数が減って、超ラッキ~!」 語尾にハートが見えた。 「もう! そんなにもめないでください!」 「カトルの第一希望の配役を決定とみなす」 なぜか、仕切ってしまう、ヒイロだった。 ちなみにデュオは思わぬところで叶った、待ちわびていたカトルの「もう!」で早々に萌え死にそうだった。