みなさんが当たり前に使っている携帯電話、Wi-Fi、Bluetoothなどの無線機器では、電波を通してデータのやり取りをしています。 これらの無線機器は電波でデータの通信をしているということは知りつつも、実際どうやってデータの通信を知っているか気になったことはないでしょうか？ 電波という波を使っているのであれば、同じ波である音波を使ってデータ通信をできるのではないか？それが本書のテーマを扱おうと思ったきっかけです。 巷には、アマチュア無線など無線でデータ通信をする方法についての書籍が多数存在します。しかし、これらの書籍では電波でやり取りをすることが前提になっているので、アンテナや変調するための電子回路に関する記述も多く、電子工学に関する知識が必要になります。 マイクとスピーカーさえあれば、音波で無線通信できるはずなのに、この部分だけにフォーカスした本は自分が探した限りありませんでした。 また、無線通信における専門用語や理論について解説されている本がある一方、これらの技術を実現するために、ソースコードも含めて具体的にどんなことすればよいのか書かれている本はあまり多くありません。 そこで、本書では技術的に必要な理論からそれを具体的に動かす部分のソースコードまで記載しました。 机上の空論で終わるのではなく、それが目の前で実際に動く姿を確認することできます。