火星ソーダ
- 500 JPY
第二十四回文学フリマ東京にて頒布した 文芸サークル「ふかふか団地」4冊目の小説同人誌です。
■各作品の冒頭部分を公開中!
https://fukafukadanchi.tsukuyo-oka.jp/2017/marsticsoda/
■収録作品
漸近線上のエスケイピズム - 九十九葵 (@tsukumo_aoi) 「ここではない、どこかへ」 僕は非日常を求めた。高良木肇は束縛からの解放を望んだ。 僕らが新世界を目指すのには十分な理由だった。 ただひたすらに、遠くへ。 14歳の心は、それだけを渇望していた。 そして僕らは、限りなく近付いていく――。 藍色グラデーション - さんらいと (@ckni126) 「これが正解かなんてわからない。答えなんてないのかもしれない。でも、私は新しい世界で、新しい自分を見つけたいと誓った」 原性拘束型心筋症。幸運にも生を受けたその運命は、彼女にとっての「檻」だった。 幼少期に不特定多数の募金によって命を救われた真田伊緒菜は、誰から見ても理想的に生きることを望んでいた。しかし、受験の失敗をきっかけにその叶わぬ夢は歪んでいく。 そして不安定な感情の中、彼女はいつの間にか鏡に自分の姿が映らなくなっていることに気づく。 本当の自分を探すために彼女がたどり着いたのは、とあるスマートフォンのゲームだった。 火星ソーダ - 尾瀬みさき(@sawaon) 「宇宙のニュースを見るたびに、炭酸飲料を飲むたびに、自転車を漕ぐたびに、きっとわたしは思い出す」 幼き日に母が作った『火星ソーダ』の味を再現するべく、高校三年の夏を開発試験に費やす生徒会長・清津アリカ。 書記であり友人の屋島葛葉は、不本意ながらも彼女の助手として研究につき合わされていた。 夏の高校野球が開幕した日、彼女たちの住む街に隕石が落ちる。 衝突現場へ向かった二人が見つけたのは、隕石ではなく、奇妙な模様が描かれたスーツを身にまとったアッシュブロントの少女。ミュアルトゥファと名乗る彼女は、自らを火星人だと話した。 いずれ思い出に成り果てるだけの、ちっぽけなひと夏のガールミーツガール。
■表紙イラスト
アカシア (@pinanog)
■編集
霜月のい (@noy_shimotsuki) 愛宕恵 (@gkeisuke)