サーベイ: スピノザの思想
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電子書籍 JRF著『サーベイ: スピノザの思想』の EPUB3 と PDF のデータです。 ジョンおじさまからの委託販売のようなものになります。以下、ジョンおじさまからの説明です。: 下記概要のような内容の電子書籍です。無料です。EPUB3 版と PDF 版を用意しましたが、内容はどちらも同じです。モバイルだとアプリさえあれば EPUB3 のほうが読みやすいのではないかと思います。
概要
スピノザ『エチカ』を中心に読み、引用しながらコメントしていく。國分功一郎『100分 de 名著 2018年12月 スピノザ「エチカ」』のあと、スピノザの『エチカ』『短論文』『知性改善論』『神学・政治論』と読んだ。 スピノザは唯一神による汎神論を説き、ラプラスの魔の存在を認めるかのような決定論者だった。主著の『エチカ』では、公理から定理を導く「幾何学的形式」で、その考えを説いていく。 『短論文』は、正確には『神・人間及び人間の幸福に関する短論文』と言い、『エチカ』のほぼ前身である。『エチカ』より完成度は劣るが通常の文章形式で書かれ、『エチカ』にない「悪魔の章」を含む…ことは長く知られていたが、なかなか出版されなかった。 『知性改善論』は、『エチカ』の序文的性格があり、現代からすると自己啓発書的な題だが、基本的には、彼自身の唯一神的汎神論の神に連なる認識の完全性にいかに達するかを思考する本である。 『神学・政治論』は、『エチカ』と並んでスピノザの主著だが、この本は禁書になるまで話題となり、それが原因となって、『エチカ』が出版できなくなったようだ。『エチカ』の前身が『短論文』であったように、この本にも前身があって、それはスピノザがユダヤ教を破門されるときに書いた「弁明書」にあるらしい。 『神学・政治論』は理性的な聖書批判を中心とし、当時のオランダで、正統カルヴァン派の王党派に対し、共和派(貴族派)のヨハン・デ・ウィットを支えるために書かれた政治的な書でもある。そこには社会契約論的議論や政教分離・言論の自由も論じられている。 なお、私は自由意志の存在を肯定するのに傾き、イデア界も割と肯定する有神論者でしかし東洋思想を基盤に持つシンクレティストである。私はスピノザの思想をそのような点から反駁を試みることが多かった。
目次
* 概要 * 國分功一郎『100分 de 名著 2018年12月 スピノザ「エチカ」』を読んだ。高階論理が二階で十分なように、神は無限といっても有限階(七天? 11次元?)で創造や管理を記述できるのではないか…とか私は考えた。 * スピノザ『エチカ』を読んだ。唯一神の汎神論で決定論に立つスピノザに対し、私は、自由意志論または仏教的思想により、反駁のようなことを試みた。 * (承前) スピノザ『エチカ』を読んだ。(つづき) * スピノザ『神・人間及び人間の幸福に関する短論文』を読んだ。俗に『短論文』とのみ称される本。『エチカ』の前身でその劣化版と言えるが、『エチカ』にはない「悪魔の章」が含まれ長く正式な出版がされなかったという。 * スピノザ『知性改善論』を読んだ。神の真理から演繹的に得られた認識を社会に適用していくその姿勢に、現代では、経済における演繹的な定理があり(例えばヨーロッパなどには知られていて)、それを押し付けて、経済がコントロールされてるのではないかなどと妄想した。 * スピノザ『神学・政治論』を読んだ。破門されたとはいえユダヤ人のスピノザが「諸民族の憎しみがユダヤ人たちを存続させるにあずかって力があった」と言うことに、現代の戦争を見る私はモヤモヤした。 * (承前) スピノザ『神学・政治論』を読んだ。(つづき)
利用方法
PDF ファイルは、ブラウザで読むなり、印刷するなりして読んでください。 EPUB ファイルは EPUB 対応のビューワーで読んでください。横書きです。 私は、PC では Thorium Reader (v3.0.0) と 超縦書 (v2.3.1) というビューワーで、Android では Reasily というビューワーで確認しています。
利用条件
無料公開の電子書籍の一般的な慣行に基本的に従います。例えば、改変後、自作のように再配布するのはおやめください。基本的には再配布は可です。 公開から2週間たったぐらいに国立国会図書館に納本(寄贈)します。インターネット全公開で登録します。何か問題がありましたら、納本までにご一報いただけると対応できます。
言い訳
「もしかしたら需要あるかも」…と気が向いたので、このような epub と pdf を作りました。ちなみに「素人論文」で、arXiv とかはとてもじゃないが受け容れてもらえるようなレベルでもありません。国会図書館に無料公開で登録するのが大きな目的で、それにはすでに出版されている必要があったのです。
履歴
2024-11-15 第1.0版 公開。 2024-11-30 第1.0版 国会図書館に納本(寄贈)。