{ 1, 2, 2, 3, 3, 4 } ダイス (シッカーマン・ダイス半双-A) (1個)
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{ 1, 2, 2, 3, 3, 4 } DIE or SICHERMAN DICE PART-A (×1) 🎲 こちらの https://umihotaru.booth.pm/items/6726575 { 1, 3, 4, 5, 6, 8 } ダイスとあわせて、シッカーマン・ダイス Sicherman dice と呼ばれる 2 個 1 組のさいころを構成します。 Sicherman dice は米国・バッファローの George Sicherman という人物が考案し、数学者の Martin Gardner によって発表されたサイコロのペアであり、普通のサイコロとは異なる変則的な目を持っていながらも、2 個 1 組で振ったときの出目の和の確率分布は普通のさいころ 2 個 (2d6) を振った場合と完全に一致する、という奇妙な性質を持っています。 このような特徴をもつ 6 面サイコロの組は、各面の目が正の整数であるかぎりこの一例だけです。 上記のことは以下のようにして確かめられます: さいころの出目のありさまを多項式を使って表現することを考えます。𝑘𝑥ⁿ という項の指数 𝑛 が出目の数値を、係数 𝑘 がその出目の組み合わせの数を表すものとすると、たとえばごく普通のさいころは 1 から 6 の目が 1 とおりずつ出現するので 𝐷 = 𝑥 + 𝑥² + 𝑥³ + 𝑥⁴ + 𝑥⁵ + 𝑥⁶ のように書けます。これを因数分解すると 𝐷 = 𝑥(𝑥 + 1)(𝑥² + 𝑥 + 1)(𝑥² - 𝑥 + 1) となります。ここでこの 𝐷 を 2 乗したものを見てみると、 𝐷² = {𝑥(𝑥 + 1)(𝑥² + 𝑥 + 1)(𝑥² -𝑥 + 1)}² = 𝑥² + 2𝑥³ + 3𝑥⁴ + 4𝑥⁵ + 5𝑥⁶ + 6𝑥⁷ + 5𝑥⁸ + 4𝑥⁹ + 3𝑥¹⁰ + 2𝑥¹¹ + 𝑥¹² であり、これはさいころ 2 個を振った結果の出目の分布を表していることになります。 これを 𝐷² そのものとは別の形の、係数がすべて正の整数で係数の和が 6 になるような多項式 2 つの積 𝑃 ⋅ 𝑄 で表すことを考えると、この条件を満たすのは以下のようになります: 𝑃 = 𝑥(𝑥 + 1)(𝑥² + 𝑥 + 1) = 𝑥 + 2𝑥² + 2𝑥³ + 𝑥⁴ 𝑄 = 𝑥(𝑥 + 1)(𝑥² + 𝑥 + 1)(𝑥²-𝑥 + 1)² = 𝑥 + 𝑥³ + 𝑥⁴ + 𝑥⁵ + 𝑥⁶ + 𝑥⁸ これらはそれぞれ、{1, 2, 2, 3, 3, 4} と {1, 3, 4, 5, 6, 8} という割り当てのさいころのペアを表していることになり、これがまさしく Sicherman dice ということになります。 ✽ 幅: 16 mm / 価格は1個当り
"Sicherman" のカナ表記について
Sicherman dice について言及している例をいくつか見てみると、考案者の名前である Sicherman をどう発音するか、ひいてはそれを日本語としてどうカナ表記するかというのが資料によってまちまちで一定していません。 英語的に /sɪkəɾmən/、あるいはドイツ語ふうに /zɪçɐrman/ と発音している例がいづれもそこそこ確認できます。日本語版ウィキペディアには「シチャーマンのサイコロ」として立項されていますがこの表記はちょっと根拠が不明です。 考案者である George Sicherman 氏ご本人に確認を取ったところ、ご自身は /sɪkəɾmən/ と発音しており、米国の同姓の人々も知る限りそのように発音しているとのことでしたので、それを尊重してここでは「シッカーマン」と表記しております。 なお、先例として岩沢宏和『世界を変えた確率と統計のからくり134話』でも「シッカーマン・ダイス」との表記で言及があります。 Sicherman 氏によるサイコロの解説ページはこちら: https://sicherman.net/sdice.html