――きみは、ドッペルゲンガーというものを知っているだろうか。 　本丸に顕現したはずの鶴丸は、まるで幽霊のように誰にも触れることができず、誰とも話すことができなかった。そんな鶴丸を認識することができた数少ない存在である一振り目の鶴丸は、顕現したばかりの二振り目の鶴丸をドッペルゲンガーと呼び、一振り目の鶴丸が折れた後に正式に肉体を得て顕現するのだと教えてくれた。 　一振り目と同室である大倶利伽羅は、近いうちに一振り目が折れることを知り動揺するが、一振り目はドッペルゲンガーである鶴丸を歓迎していた。もうすぐ折れてしまうのに陽気に振る舞う一振り目の鶴丸と、その未来に苦しむ大倶利伽羅。複雑な心を抱える彼らの進む道を、ドッペルゲンガーである鶴丸は見守ることになるのだが――。 シリアスくりつる小説上下巻セットです。 上：1400円 下：1300円 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22424373 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=24204767