斬新な作風で日本映画界に新風を巻き起こした脚本家・白坂依志夫。突如現れた23歳の脚本家の存在は、日本映画界に衝撃を与え、後の新人輩出への道を切り開くきっかけとなった。脚本界のプリンスとして脚光をあびた白坂が、50、60年代に書いた映画評論、批評に加え、男女の恋愛、睡眠薬遊び等、赤裸々な私生活を軽妙な語り口で綴ったエッセイ集。
また、現在80歳になった白坂が、当時交流のあった文化人・映画人たちについて、ペーソスとユーモアをまじえて鋭く描写したエッセイ「人間万華鏡」の書き下ろしも交えて収録する。
新しい日本映画を求め、軽やかに、遊び、議論した、ひとりの脚本家の力強い言葉が溢れる一冊。