そっと重ねていった花びらが、ひとつの鼓動になりました。 真紅のバラに、同色のカーネーションを重ねて仕立てた一輪。
まるで深い場所に潜む想いが、ゆっくりと形になったかのような花です。 花器とのあわいには、黒と深緑の小さな実。
その粒は、まだ声にならない “言葉のつぼみ” のように静かに息づき、
一輪の世界に奥行きを作っています。 これは、胸の奥にしまわれていた “ひそやかな願い” を映す花です。
 強さよりも確かさを。華やかさよりも深さを。 心から大切にできる想いを、この小さな世界に灯しました。 手のひらに乗るサイズのアレンジメントですが、
その中心には揺るぎない紅が息づいています。
 あなたの静かな場所に、ひとつの深い色を添えられますように。