17世紀初頭、東アジア交易によって黄金時代を迎えたオランダの都市デルフト。
裕福な商人の子でありながら、駆け出しの肖像画家として工房に出入りするクラースは、バタヴィア総督ヤン・ファン・アメルスフォールト伯爵に雇われて彼の肖像がを手がけることになる。ところが「海賊」とあだ名される彼の評判は頗る悪く、クラースもまた大いに振り回されるのだが、その意外な一面を知ったとき、二人は身分や立場を越えて心を通わせていく。
オランダ絵画をモチーフにした物語。
(※本作は『黒南風の八幡』シリーズのスピンオフ作品ですが、独立した作品として充分にお楽しみ頂けます)