技術書典8で頒布予定だった 「エンジニアの心を整える技術2」の電子版です。 (全78ページ) 技術書典8 サークル詳細ページはこちらから: 【Day1く39】 からまげ@うまうまだよもん https://techbookfest.org/event/tbf08/circle/5644600223989760 --------------------- 本書は、前著「エンジニアの心を整える技術」の続編です。 (前著「エンジニアの心を整える技術」の商品ページはこちらです) https://booth.pm/ja/items/1309156 あなたは、心にざわざわしたものを抱えていませんか。 あなたは、いま、このような想いの中に、いるのかもしれません。 * プロジェクトの終わりの見えない忙しさ * 残業続きで抜けない疲れにぐったり * 最新技術やプログラミング言語習得の流行り廃りの虚しさ * 職場でのやり場のない怒りや悲しみ * 未来に対する漠然とした不安 つい、自分の人生を呪ってしまう想いの中に、いるのかもしれません。 世界から取り残されて、部屋のなかで、ひとり、孤独に息をしているように感じる日々も、あるかもしれません。 テクノロジーの、めざましい発展によって、自分が時代遅れになってしまう感覚も、あるかもしれません。 機械学習、ブロックチェーン、IoT、クラウドネィティブ、マイクロサービス。 IT業界の技術の移り変わりは、激しさを増しています。 現代社会は、生活環境も、労働環境も、絶え間なく進化しています。 職場では、これまで以上に、複雑な、人的制約、経済的制約、資源的制約、が課せられます。 私たちは、情報過多の時代のなかで、不安を抱きながら、迷い、生きています。 エンジニアへの、肉体的負担も、精神的負担も、増加しています。 日々の激務に追われて、休日でも緊張感が取れない、眠れないこともあるでしょう。 本書では、人の「感情」にフォーカスして、「禅」のアプローチを元に「心を整える技術」について、説明しています。 感情を整えるためには、「禅」の考え方が参考になります。 「禅」では、心の声を打ち消すのではなく、あるがままを受けいれて、反応しないことを問いています。 「禅」は「マインドフルネス」の元になっています。 「マインドフルネス」は「いま、ここ」に集中することです。 抑圧した感情への真の癒しは、「いま、この瞬間」にあります。 「いま、この瞬間」目の前で起きている事実に集中し、「心を据え置く場所」を確保することが大事です。 心の置き場所を見つけることによって、感情の起伏が、波打っても、心は動じなくなります。 感情に過剰に反応しない、安定した心を手に入れることができます。
目次
まえがき ただ疲れ、痩せ細った骨(フレーム)があるだけ 心の声は、ノイズキャンセリングできない 「禅」で心を整える 著者について 第1章 感情を整える技術 1.1 エンジニアが心穏やかに働くために 1.1.1 IT 業界は、過労による精神疾患でワースト 1 の劣等生 1.1.2 心のプログラミングは、自分との対話 1.1.3 コードを書き換えるように、自分の心をリファクタリング 1.2 禅とスティーブ・ジョブズ 1.2.1 仏教とエンジニアとシリコンバレー 1.3 「反応しない練習」から学ぶ、ブッダの合理的な考え方 1.3.1 「心の反応」こそが、「バグ」 1.4 心のざわざわや不安を鎮めるフォールトトレランス 1.4.1 心のステークホルダーは、自分。自分で選ぶこと、決めること 1.4.2 自分が書いたコードが原因でバグを出した。そのせいでシステム 障害。 1.4.3 自己否定の無限ループ 1.5 心の状態をコードリーディングする 1.5.1 コントロールできること/できないこと 1.5.2 アドラー心理学の「課題の分離」 1.5.3 自分の行動にフォーカスする 1.5.4 最悪の事態を思い浮かべる 1.6 「きみにはスキルがない」と言われたら 1.6.1 自分は駄目なやつだ。――いや、本当にそうだろうか? 1.7 感情の例外処理 1.7.1 感情を、例外としてキャッチする 1.7.2 身体の感覚を意識する 1.8 あるがままを受け入れる 1.8.1 確かに自分はバグを出した 第2章 不安やストレスを鎮める技術 2.1 エンジニアの不安やストレスとの向き合いかた 2.1.1 「心配性」は裏を返せば、「リスクマネジメントの能力が高い」 2.1.2 適度なストレスは悪いものではない 2.2 「モジュール結合度が高い」人間関係で苦しまない生き方 2.2.1 ブッダは言った。執着こそが苦しみを産んでいる 2.3 心の毒状態を回復する 2.3.1 相手のことを判断しない。事実と主観を分けてカプセル化する 2.4 イヤな相手とどう関わるか。(IF だけ知って、実態は無視せよ) 2.4.1 周りは敵だらけで高エンカウントは疲れる。クリーンな状態にシステムリセット 2.5 ソフトウェア開発における悩みの原因は、心の反応 2.5.1 怒りの正体。怒りをコントロールするには 2.6 バグを出したのは開発チーム全体の責任 2.7 マインドフルネス瞑想で妄想をリセットする 2.8 「捨てる・やめる習慣」―― するべき、でないといけないをやめてみる 2.8.1 それ、本当に必要か? 2.8.2 会議をやめてみる 2.8.3 「こうあるべき」をやめてみる。自分が本当にやりたかったことが見えてくる 第3章 休息する技術 3.1 会社がモンスターのように私たちを支配している 3.2 エンジニアの「働き方」改革 3.3 休日の罪悪感の正体 3.3.1 「サザエさん症候群」の防ぎ方 3.3.2 休日に疲れをとるのも仕事のうち 3.3.3 休日に個人開発(プライベートプロジェクト)をやってみる 3.4 「残業なし」が当たり前の世界 3.4.1 「遅くまで残って頑張らなきゃ」という思い込みから降りる 3.4.2 みなし残業だと残業しないといけないのか? 3.5 他人の人生を生きるのって 3.5.1 働きすぎを自覚する 3.6 長時間労働は非効率 3.6.1 残業することに逃げていないか 3.6.2 日本の生産性は先進国で最下位 3.6.3 飲み会に行かない 3.6.4 Slack をミュート・退出せよ。心に「ゆとり」を取り戻せ 3.7 たとえ周りに嫌われても、定時で帰る 第4章 自己肯定感を整える技術 4.1 自己肯定感は高くなくてもよい 4.2 人から嫌われた過去を抱えながら生きる 4.2.1 自分が嫌いだ 4.3 自分を哀れむ習慣をやめる 4.3.1 自分を否定しない。いつ何時も 4.3.2 自己肯定感の低い完璧主義 4.3.3 今の時代、自分を否定している人が多い 4.3.4 コンプレックスや挫折感、生きている価値がない 4.3.5 セルフ・ハンディキャッピングと自己弁護のはざまで 4.4 自己否定を抜けるための技術 4.4.1 過去に引きずられない 4.5 まだ起こってないことに悩まない 4.5.1 失敗することに慣れる 4.5.2 失敗が怖い本当の理由 4.6 自分に何かが足りない欠乏感 4.6.1 過去を引きずるということは、記憶に反応している状態 4.6.2 自信をなくした時こそ、素振りする。(コード瞑想のすすめ) 4.7 他人と比べない 4.7.1 嫉妬に「反応しない」 第5章 おわりに