「教えてくれ、先生。私の罪は――いったい何だ?」
ひとり答えを見つけるために生きるサオリ。
ふたたびスクワッドとは別の道を行く彼女の許を訊ねてきたのは、かつての仲間――白洲アズサだった。
アズサの口利きでシャーレに出入りするようになったサオリは、あるときトリニティでの聖夜ミサの話を聞く。
それは、神の降誕前夜の「奇蹟」。
神はいないというサオリに対してアズサは……。
罪と罰。
原罪と赦し。
過ぎ去った現在<いま>とすべての可能性がある未来。
「虚しい、どこまでいってもすべては虚しい。なのに、私は今――」
これは、錠前サオリが見つけた「意味」の物語。