【吟(し)する君】
「発見されたのは、女の吟う水死体」
……この言葉をきっかけに、加賀美はちいさな町を訪れる。
友達とは呼べない岸と、今にも倒れそうな東雲、揺蕩う小舟のような清水さん。そして、町の人々。
事件を縁にして、それぞれの人生の大事な部分が混ざり合っていく。
ちっぽけな他人同士が、それでも魂を見つめ合う、その先が幸福な結末だけではないとしても。
*約13万字/139頁/あとがきなし
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【解説】
2020年に公開していた、「吟する君」という無償CoCシナリオ(既に非公開)の小説版。